いつもご覧くださってありがとうございます。
例の押入れ整理で大量の写真をスキャンしては捨てている最中でございます(T_T)
で、その過程でアルバムから出てきた懐かしの旅写真を並べてみました。
ついでに旅の途中で記述した日記も出てきましたので、事実関係を確認するとともに、内容を抜粋、適度に修正の上、記載しております。最初は適当に内容を丸めて要点だけ記載しようかとも思ったのですが…、なんかこう臨場感がなくなっちゃうので。極力原文に近い感じで載せちゃいました(恥ずかしー)。(*^.^*)エヘッ
かれこれ15年くらい前の話なので、旅行情報としては全く役に立ちませんw
写真もまだフィルムフォトです。ノスタルジーをお楽しみください。
ほとんど自己満足度300%の記事となってしまいましたので、無関係な各位には全くつまらない内容かと思います(^^;)A
生温か~く見守っていただける方のみご覧くださいませ。
ではどうぞ。
(※ボリュームが大きくなってしまいましたので、三回に分けて投稿することにいたしました。)
→「②アンデス・チチカカ湖」編はこちら
→「③ナスカ・リマ」編はこちら
大雑把な全体像
ペルーに出掛けたのは2000年の夏。8/3(木)~8/15(火)まで。お盆休暇に強引に有休を連結しました(ハンパ無いサビ残・休出の賜物)。南米は飛行機移動に時間がかかりますから、休暇一週間だと厳しいです。現地で余裕持って行動するには最低二週間は欲しい。
いろいろ検討の結果、取れたのは、ダラス経由リマ往復のアメリカン航空(AA)の格安チケット。当時はアトランタ経由のコンチネンタル航空の便が多かったのですが、評判がイマイチ悪く、AA取れてラッキー!
他に、リマ~クスコまでの国内便チケットと、初日・二日目と最終日のリマのホテルだけ予約(計三泊)。途中は現地手配の予定。
一応、目安としては、クスコ、マチュピチュからアンデスを南下してチチカカ湖へ、リマまで飛行機で戻り、リマからナスカへ日帰りで地上絵遊覧飛行、もしくはアレキーパから海岸沿いを北上して、ナスカ、リマへ戻ってくるかの予定です。トラブルがなければ二週間で回れるはず。
では日記を読み返しつつ、時系列で思い出に耽ってゆくといたします。お付き合いくださいませ(^^;)A
出発~クスコ
8/3(木)リマ泊
(日記より)
前夜痛飲して2:00頃帰宅。9:00になんとか起きて、洗濯などしつつようやく荷造り、12:00頃慌しく出発。いつも通り荷物は極少。パスポートに航空券、クレジットカードと常備薬。あとは無くてもなんとかなる。戸塚の工事渋滞をなんとか回避していつもの成田のSKY PARKINGに14:30頃到着。AAのチェックインカウンターは混雑気味。シアトル便とダラス便の時間帯が重なってるようだ。両替などを済ませ、17:00頃搭乗口へ。こちらは混んでない。
AAはエコノミーでもかなり快適。レザーシートでピッチも広く、座席リモコンで映画も見れるし、機内食も美味い。12時間ほぼずっと爆睡し、現地時刻8/3(木)15:45にダラス着。リマ行きに乗り換えだが時間がなく、走らされる。空港でロンリープラネットを買いたかったのだが(注:当時はネット情報が少なく、頼りの「地球の歩き方」は南米・アフリカなど往来が少ない地域版は結構テキトー情報が多かったのです…)。メスティーソ系風貌の人々が増えてきた!
ダラス発16:30。B-767クラスの小さい機体。サーモンのグリルが美味だった。…しかしまた爆睡。相当疲労蓄積しとる。隣の人懐っこい米国人のお兄ちゃんはペルー二回目だとかで話しかけてくる。申し訳ないが眠くてかなわん。現地時刻23:25頃リマ着(予定通り)、階段式のタラップで降機し、ターミナルまで歩く。小雨交じりでやや寒い。深夜でやや不安だが、これだけの人数がこれからリマのセントラルまで行く訳だからまあ問題ないのだろう。(注:当時、センデロやMRTAは既に壊滅寸前でしたが、まだ爆弾テロは日常で、数日前に大統領就任式で大規模なデモがあったりしたのです)
イミグレを通過し、ゲートを出ると旅行会社の呼び込みが群がってくる。「OFFICERだから」と名乗る(笑)人に事務所に連れられ、親切にも翌々日クスコ便のリコンファームをやってもらった。商談になったので丁重にお断り。その後両替(US$1=3.4sol)したが、事前情報より大分下がっている。インフレになっていなければよいが。カローラ(笑)のタクシーでリマの事前予約していたHOTEL HACIENDA(なんとBest Westernであった…)へ無事到着。長時間フライトで膝下まで足が浮腫んでる。風呂入ってまた爆睡。
こづかい帳
湾岸高速代 2950円
成田PARKING 5010円
免税店タバコ購入 4000円
成田食事代 2500円
(成田両替 169000円→1500ドル)
タクシー リマ空港→ホテル 20US㌦
8/4(金)リマ泊
(日記より)
7:30起床。前日バカ寝したせいか寝起き良し。ホテルでbuffet式の朝食。パンにチーズ・ハムの他、肉の煮込みが美味。コーヒーは苦い(焦げ臭い)だけで不味かった。部屋の℡から帰り便のAAのリコンファームを完了。チェックインは三時間前にとのこと。混むのだろうか?ついでに天野博物館へ℡で予約。「Buenos dias」と言った瞬間に、日本語で「おはようございます」と返された(笑)。様子見にホテル周辺を散歩。外は霧雨。年間降雨量数百mmのリマで、しかも乾季なのに…。肌寒く道行く人はコート姿。危うくTシャツで外出するところだった。
クスコ行きの前に一日予備日を入れておいたので本日はフリー。のんびりリマ市内を観光して体を慣らす予定。一度出直して、タクシーでセントロへ。運転手さんは気のいいおじさんで、この雰囲気だとボラれる心配は少なそうだ。途中大渋滞。銀行が爆弾テロ(火炎瓶かな?)で交通封鎖されてるとのこと。アルマス広場は予想より狭く、正面に大統領府、右にカテドラルがある。ちょうど昼食前の衛兵交代に遭遇。カテドラルは暗くて荘厳な雰囲気。
スリと思しき風貌の輩がウロウロしてるが、警官も異様に多い。やはり治安が…(汗)。原宿のようなウニオン通りを南へ進み、サンマルティン広場へ。ここは旅行代理店が多い。少し覗いてみると…、クスコ行き飛行機代58US㌦とのこと、ガーン!(注:クスコ行きは日本出発前に手配しており確か30000円くらい払ったのですw)。広場のオープンカフェで昼食。ウェイターのお兄さんは英語が全くダメで埒があかない。定食(menu)しかないようだ。ステーキとサラダ、Manzanilla(甘いお茶?)にデザートが付いて5sol(約200円)。安い。野菜は味が濃くてウマイ。
昼食後、中央市場方面へ。この辺もかなり怪しい。途中の中華街はコンパクトで大したこと無かった。暫く南下し、シェラトンホテルの脇を抜けて長距離バスターミナルへ。とても埃っぽく、ベトナムとかを思い出す。ちなみにナスカ行きはperu bus社で一日三便(11:00,15:30,21:30)。大きな荷物を持って遅い時間にここに来たくはないなあ。(注:途中でスケジュールがキツクなったら飛行機でリマへ戻って、ナスカへはバスで往復するプランBも検討中でした。)
その後タクシーで天野博物館へ。展示は大したこと無かったが、とても感じのよいレセプションで、説明も楽しかった。土器を持たせてくれてビックリ。一階の店舗でマフラーを購入。アルパカ100%はマジで「あったかい」。
少し遠かった(約40分)が歩いてホテルへ。だいぶ暗いので用心。帰路、食事処を探すがファストフードばかり。どうも今日は祝日(子供の日)らしく人が多い。途中でアルパカセーターを一着購入。綺麗な店舗でまあまあの値段。相場も分からないので高値掴みの予感もしたが、明日以降、高地での寒さを用心して購入。(帰国後確認したら、同品質のセーターは日本では5倍以上の値段でした、買ってよかった!)
シーフード店を発見、夕食にする。ビールにセビッチェ、ロモなんとか、をオーダー。セビッチェの魚介は酢締めかと思いきや、何と!生の白身、タコ、サザエ?、ホタテ。お腹大丈夫かなあ(汗)。赤ピーマンと思ってかじったのがドウガラシだった…。ロモなんとか、は牛肉の炒め物とご飯で美味しい。例によって野菜の味が濃くてとてもオイシイ。やたらオナラが出るのはイモのせいかな(笑)。
ホテルへ帰り就寝。明日は6:00の飛行機なので4:00に空港に着いていないといけない…。フロントに相談したら、モーニングコールとTAXIの手配もやってくれた。助かる。洗濯してシャワー浴びたらそのまま寝てしまった。
こづかい帳
タクシー代(ホテル~セントロ) 7sol
カテドラル博物館 5sol
昼食 5sol
タクシー代(セントロ~天野博物館) 7sol
アルパカマフラー購入 US25㌦
アルパカセーター購入 310sol
夕食 38sol
8/5(土)クスコ泊
(日記より)
2:50起床。というか、素っ裸のまま行き倒れてしまっていた(笑)。エアコンガンガンで喉がカラカラ。洗濯物もカラカラに乾いていた。急いで荷支度。デイパック用の南京錠が見つからない…。諦めた。
すばやくチェックアウトを済ませ、呼んでもらってあったTAXIで空港へ。運転手さんは陽気なおじさん。ノリノリで暗い道を爆走(笑)。ハザード炊きながら反対車線を逆走!少し怖いわ。週末の夜らしく、ディスコっぽいところに若者がたむろしてる。
空港着4:00。予定通りだが、アエロコンチネンテ航空のカウンターはまだ開いてない。が、既に30-40人が列を成している。4:10頃からのんびり業務開始。4:00に呼びつけといて客を舐めとるな…(前年アテネ空港で、チンタラ手続きの末、結局乗れなくて係員とオオモメに揉めたことがあったのです。以来私はギリシア人嫌いw)。が、始まると手早く、無事ボーチケゲット。ちゃんと指定席だった。待ち時間に実家へ℡しようと思ったが、テレフォンカードが買えず…キヨスクのおじさん、「あと20分で納品だ」と言ってたが間に合わず。ホットドッグを食ってゲートイン、古いB-727だった。機内爆睡。
クスコへ到着。マジで「寒い」。手がかじかむ。セーター買っといてよかった~。 空港で「コカ茶」をサービスで配ってた(注:高山病に効くとされています)。クスコの空港はのんびりしていて売り込みもしつこくない。
エアポートタクシーでクスコの中心部、アルマス広場まで約10分。とても綺麗!石畳でカテドラルも古くて美しい。
宿を確保していないので、とりあえず周辺を当る。三ツ星朝食込54US㌦のホテルにチェックイン。少々高いが、まあ最初だし綺麗だし。しかし翌日は満室とのことで一泊のみ。ここでもコカ茶をいただいた。味は緑茶に似ている。こちらの人は砂糖を入れて飲むようだ。
とりあえず荷物を部屋へ入れて、8:30頃デイパックで散歩へ出発。早朝でまだ人も疎ら。日差しが強くサングラス必須。ラ・メルセー教会を覗いてみると…建物はフツーだが、奥にある「金」の置物がスゴイ…。純金22kg。その他宝石もスゴすぎ。さすがインカの都。墓地らしきエリアの壁画が美しい。教会内は静けさが漂っていて良い雰囲気。
サンフランシスコ広場(汚い)を抜け、サンフランシスコ教会へ行くが、何故か閉まってる。神父さんが毛布みたいなものを壁ではたいてる。掃除中かな?坂を上って駅方面へ向かう。周辺は露店が店開きの準備中。突き当たり左手に中央市場があり、その手前にマチュピチュ方面行きの駅舎。駅は人が並んでいる。オープンまで中へ入れないようだ。
市場へ入る。結構大きい。怪しい人は見当たらないが一応用心。食堂で「ロモ・サルタード」を朝食にいただく。醤油系の味付けで美味。ペルー料理は日本人好みかもしれない。
さらに市場を抜けて、メインストリートのAve.El solへ。少々坂を下り、コリカンチャへ。見晴らし台から「El Peru~なんちゃら」と書かれた山が見える。コリカンチャは元々インカの神殿だったものをスペイン人がぶっ壊し、上に教会を建てたところ。土台だけはインカのものが残っている。例の有名な「剃刀の刃一枚も通さない」という石組みだ。
この辺りの遺跡は全て、教会が上に被さった構造になってるようだ。お祈りしている現地の人を見ていると複雑な心境になるなあ。教会が破壊と略奪の象徴に見えてしまうが…。
民芸品通りを抜けてロレト通りへ。妙に静けさが漂っている。アルマス広場に戻って、ラ・コンパーニャ教会へ。ここは保存状態が綺麗。
広場では民芸品のフォルクローレを売っていた。欲しいけど荷物になるのはヤだしなあ…。
カテドラルも宗教博物館も閉まっているのでそこらの路地裏を散歩。リャマを連れた地元の人発見。
いろいろ散歩してみたが、恐れていた高山病はそんなに酷くないようだ。助かった。(あちこちで頂いてるコカ茶が効いてるのかな?)。ただし、坂とか階段を上がるとすぐ息が切れるので、酸素は相当薄いのだろう。気をつけねば。
花田さんという日本人が経営している旅行会社へ行ってみた。マチュピチュ行き手配の相談。できれば明日(日曜)から二泊三日くらいでのんびり行きたいのだが…。
残念ながらアウトバゴン(注:クスコ~アクアスカリエンテス←マチュピチュの駅を結ぶ観光用の特別列車。小田急でいうとロマンスカーみたいなもんかな汗)が満杯で希望に合うツアーは無理とのこと。但し日曜日帰りなら取れるそうだが…。日帰りは慌しいし、クスコのホテルも今夜一泊しか確保してないのでしばし悩む。
ちなみにこの旅行社、事前情報と違って日本人スタッフはおらず、しかしとても親切にいろいろ相談に乗ってくれた。結局明日は日帰りの”Sacred valley tour”に申し込んだ(注:ツアーは英語のみ。日本語の設定はなし、というかツアーを含め、日本人観光客をほとんどみかけませんでした。時節柄かな?)。途中のオリャンタイタンボ駅でツアー離脱して、Local train(要するにドン行)でマチュピチュに向かう手もあるのだ。
ドン行の切符は駅で買わないといけないが…コレが少々厄介だった。駅の営業時間(発券時間)とこちらの都合が噛み合わない。ということで明日はオリャンタイタンボで一泊することにした。若干不安。宿が取れるとよいが。
予想はしていたがそれにしても不便。交通手段が限られているのが最大の要因だが。これに比べりゃイタリアの鉄道の旅は天国だったな(笑)。(遅延当り前でしたがタッチパネルの自動券売機で楽チンでした。お釣りちょろまかす駅員はいたけど…)
アルマス広場のレストランで遅い昼食を摂る。3階のテラス席で絶景。アンティクーチョ(串焼き)の魚版で白身と鮭。ウマイ。がしかし値段もバカ高い。洒落た店だとすぐ10倍位の値段になるな(笑)。調子に乗って地元ビールの「クスケーニャ」を一杯。高山病に酒はNGだそうだが…大丈夫かな?念のためコカ茶も一杯いただく。
宿へ戻って一眠り、昼寝した後、夕方ペーニャ(フォルクローレショー)へ行こうと思ってたのだが…ガーン!気が付いたら0:00だった~。ホントよく眠れる。マチュピチュから帰ってきたからのお楽しみ。
こづかい帳
リマホテル清算(電話代) 16sol
タクシー代(ホテル~空港) 40sol…安っ、本来こんなモンらしい。
空港利用税 12sol
ホットドッグ 10sol
タクシー代(クスコ空港~アルマス広場) 10sol
ラ・メルセー教会 3sol
ロモ・サルタード(市場での朝食) 3.5sol
コリカンチャ入場料 3sol
Sacred valley tour 30sol
クスコ教会等共通拝観チケット US5㌦
昼食 38sol
絵葉書購入 2sol
マチュピチュ往復二泊三日
8/6(日)アクアスカリエンテス泊
(日記より)
本日も快眠。前日夕方から13時間寝っぱなし。空気が薄いせいだろうか?持病の腰痛が少し出てる。軽くシャワーを浴び、朝食(不味かった…)を摂ってチェックアウト。玄関前でツアーの迎えを待つ。周囲の他のホテルにもツアーバスが大挙している。そういう時間帯なのかな?
さてお迎えの少年に従いバスへ向かうと…ベンツの豪華観光バスだった。うーむ、安ツアーだと思ってたのだが。物価がイマイチわからんな。
で、あちこちのホテルで客(年配者が多い)を拾ってゆくのだが…どうもこの人たち、いわゆる「ツアー」でペルーに来た人ばかりのようだ。で、自分は、そのオプショナルツアーかなんかに紛れ込んでしまった様子(このお爺さんたち、タッカイ金払ってんだろうなあ)。
英語ツアーなのだが、母国語が英語の人は少ないらしく、周囲にはロシアなまりの人や、全く英語ダメなイタリア人が。ガイドさんのスペイン語なまりも相当で、さっぱり理解できん(笑)。ベトナムのメコン川ツアーのガイドを思い出すな。
バスはクスコを見下ろすように西の丘へ駆け上がりクネクネと山道を進む。サクサイワマンの遺跡は残念ながら横目で通過(注:観光地として未整備で「危険」地帯とのことでした)、暫く走って見晴らしの良い休憩ポイントへ。奥にSacred valleyが見え、ウルバンバ川がそよそよと流れている。これで色が緑ならスイスなんだが…。
さらに少し走り、Pisacの村で一時間休憩。日曜朝市で有名なところ。気になっていたフォルクローレのミニチュアっぽい笛を購入。15solを8solにまけてもらったけど高いんだか安いんだか(笑)
クスコの市場と違って、チチャ人のおばさんが民族衣装で座り込んで野菜なんかを売っている。とてもよい雰囲気。
ただし、よく写真で見るやつ、民族衣装を着た母子がリャマの子を抱いてるやつは、チップを取って撮らせてるいわゆる観光客向けのサービスのようだ。
バスはさらに谷沿いを走る。この辺からは平地になりスピードアップ。約30分で(注:恐らく距離はほとんどないのでしょう。マチュピチュも実は近いようです。交通手段が悪いだけかと)ウルバンバ(クスコのリゾート地)へ到着。一旦ここは通過し、オリャンタイタンボロッジへ。
村の雰囲気はチュニジアで見た植民地っぽい感じ。突き当たりの奥に遺跡への入口がある。
30度位(蔵王の横倉の壁位かな)の斜面が石組みで段々畑になっている。こりゃ高コストだね。例の「剃刀の刃~」という感じではなく、石と石は泥で接着してある。雨ですぐ溶けそうだが降らないんだろうか。
さすがに高地でこの階段はキツイ。すぐに酸欠状態になる。やばいのでゆっくり歩く。
14:30頃出発。ちなみにツアー行程は遅れに遅れている(笑)。ポーランド人の太ったおばさんが「見学時間が少なすぎる」と言えば、イタリア人のおっさんは「遅すぎる、早くしろ」と、ガイドさんも板ばさみで気の毒だわ。こんな田舎に来てねぇ。
駅の近くで降ろしてもらいここでツアー離脱。マチュピチュまでの足と今夜の宿を確保せねば。
駅は…、閑散としているものの、ちゃんと駅舎のある、いわゆるイメージできる「駅」だった。良かった(笑)。おまわりさんもいて安心。確認したところ…マチュピチュ行きのドン行は16:00発があるとのこと。ラッキー!ここで一泊せずに、今日中にアクアスカリエンテスまで行ける!結果オーライだが巧く回り始めた!これで明日はマチュピチュを朝から晩まで一日ゆっくり堪能できる。
駅で待つこと1時間、切符販売開始。が、客は3~4人しかおらず。
怪しげなヤンママ風、白人のお母さんが流暢な英語で知らせてくれた。
と思ったらスペイン語で駅員のお姉さん(親切!)と楽しそうに会話してる。この人一体何者なのか?こんな時間に帰省って感じでもないしな~、てかなぜ亭主がいないのか?とかどーでもいいことを考えてるうちに16:00頃列車入線。
どうも、ドン行はマチュピチュ(アクアスカリエンテス)-オリャンタイタンボ間で折り返し運転をしているらしい(注:クスコからの直通は特別列車のアウトバゴンのみだったようです)。到着列車はマチュピチュ方面から来たようで、降りてくるのは欧米人のバックパッカーばかり。欧米人はみんな普通にこちらを利用してるようだ(「地球の歩き方」にはアウトバゴンが唯一のアクセス方法のような記載でしたが、実際はドン行の方が便数も圧倒的多くて便利。しかも値段も爆安でした)。
乗車後約1.5時間でアクアスカリエンテスに到着(案外速かった)。途中、ウルバンバ川がどんどん離れて小さくなってゆく。日本の渓谷の風景に似ているが、こっちはサボテンがあちこちに生えている。
到着時には既に真っ暗だが、闇の中に人家の明かりがポツリポツリと灯いていて、とても幻想的で良い雰囲気。駅のホーム周辺はレストランが集まっており賑やか。とりあえず今夜の宿を確保せねば。
駅近辺は二軒当って満室。二軒目のお兄ちゃんが、知り合いを紹介してくれるという。細い坂をグイグイ上がってゆくと両サイドにオープンテラスのピッツェリアや、フォルクローレの生演奏(実は狭い店だとやかましい)をやってる店なども。結構込んでいて難航。「二泊希望」というのがネックのようだ。どうも明日何かお祭りがあるらしい。四件目でなんとか宿確保。少し寂れてるけどまあしょうがない。お兄ちゃんに感謝。ただし、二泊目は相部屋になるとのこと。キャンセルが出たら個室に移してもらえるよう頼んでチェックイン。
受付の女の子が日本語を勉強してる(したい?)とかでやたら話しかけてくる。頼みもしないことをいろいろ親切にやってくれてありがたい。田舎の娘さんという感じなんだろうけど、日本人と違ってシャイな感じがまた可愛らしい。
落ち着いたところでとりあえず夕飯。レストランのツーリストメニュー(定食)の魚をチョイスした。鱒のオレンジソースがけ。結構イケルけど、やっぱり塩焼きが一番のような気がするな(汗)。そしてペルーの国民酒、ピスコサワーに初トライ。ちょっとぬるい…。缶チューハイの度数が高いバージョンみたいな感じで酔いが回る。冷えてれば美味いはず。フォルクローレの流しのおじさんが来たが、誰もチップ出さず…可哀想に。
ここの売店でようやくテレカをゲットできた。が、この街の電話機はなぜかカード使えない(笑)
こづかい帳
笛購入 8sol
コカ茶 2sol
ビール 5sol
鉄道切符 10sol(やっす!)
ホテル US15㌦
夕飯 22sol
ビールと水 5sol
テレフォンカード購入 20sol
8/7(月)アクアスカリエンテス泊
(日記より)
5:30にビシッと起床。外は雨…やーな予感。こんなトコで傘売ってると思えんしなあ(注:乾季で不要との事前情報のため傘なんぞ持参してません)。6:00ホテル出発、徒歩5分でバス停着。早起きしてよかった、並んでるのは4人だけ。うち二人はツアーガイドらしいが(大人買いかもしれんが)。6:15切符販売開始。なんとか一番バス(6:30)に乗車できた!ふと後ろを振り返ると…既に長蛇の列。あぶなかったわ~。
バスは露店やレストラン街を抜け、プエンテルイナス方面へ。途中でボディガードの軍人さんが二名乗車してきた。やたら陽気なのはいいんだけど、裏腹に物騒な感じがして怖いわ~。一番バスってことは、もし仮に夜中に道路に地雷なんか仕掛けられてたら…最初に食らうってことだよね。早起きが悪かった気がしてきた(笑)。途中からいろは坂のようなつづら折を急上昇で登ってゆく。徐々に明るく夜が明けてきたが雨はしっかり降っている。
頂上につくとゲート前切符売り場で…、なんと昨日の怪しげなヤンママ風白人のお母さんがいた。切符売り場のスタッフだった(笑)。残念ながら向こうは覚えてないようだったけど。
さて、とにかく遺跡に一番乗り!が雨と雲と霧でさっぱりわからん。適当に散策し、見張り小屋と思しき場所を発見。既に別のバックパッカーが三人。
ここからの眺めは絶景。マチュピチュ全体と対面のワイナピチュ峰が両方見える。雲がかかると何も見えなくなるが、これが却って幻想的な神秘感を演出している。これだけ曇っていると下界から気づかれないのも頷ける。空中都市と言われるが、実際浮いているように見える。
何故かこんな高地の畑で草を食むリャマ。なんかこうシュールな絵だな。こんなとこまで上がってこれるのか(まあ野生じゃないか)。ここの段々畑もまた不思議感一杯。この程度の小規模な畑で何人くらいが食ってゆけるのだろうか?一説によると5000人とも10000人とも言われるマチュピチュの人口を養ってゆくのは到底不可能だと思うのだが…。しかしそれくらいの人口がなければこれだけの都市というか建造物を構築するのは無理だろうし。そういうところもまた謎めいて神秘的だ。
水路もまた見事。石を彫って精巧に作られている。これはスゴイよ。
こんな高地でなんで上から水が出てくるんだろ(笑)。隣山と繋いでサイフォンの原理を利用してるとの学説があるけど、正確にはまだ謎らしい。というか、ゴムチューブみたいな管じゃないとサイフォンできないよね…。嘘臭い学説…。
広場もサッカーくらいは楽に出来そうな広さ。こんな山頂にこれほどの平地があるとは思わないよね。天気がよければここで悠久の時の流れを感じながらゆっくり昼寝したいのだが。
思うに、ここへ逃げてきたインカの王族は黄金を切り売りして食い繋いでいたんじゃないかね?畑の量からして事業の継続性が確保された都市には思えんなあ。遺跡が発見された時、財宝が残ってなかったのはそのせいではなかろうか、など素人の妄想も膨らむ。
さて、時間はたっぷりあるので(この辺は個人旅行の強み)、トイメンに聳えるワイナピチュ峰へのクライミングに挑戦。なんとかと煙は高いところが好きだからね!マチュピチュを見下ろす眺めは絶景とのことらしい。
しかし見るからに針のようなトンガリ具合。とても登れそうに見えないが、年寄りでも割りとチャレンジしてるとのこと。がんばってみた。
登ってゆくと、だんだんと見晴らしが良くなってくる。この辺はウルバンバ峡谷というらしいが、水墨画の桂林の景色に良く似ている。そうするとマチュピチュは水滸伝に出てくる梁山泊みたいなもんか。山賊だな。
などとクダラないことを考えながら登山。が、滅茶苦茶キツイ。タダでさえ空気が薄い(注:実はクスコの方が標高は高く、そこから高度を下げてきているので楽なのでした。)のに、なまり切った心肺機能に鞭打ってなんとか一時間で登頂。死ぬかと思った。雨と寒さのあまり着込んできたセーターとジャンパー、激しい運動で登頂時はTシャツ一枚で十分(笑)。
しかし本当に峰そのもの。頂上は石と言うか岩だった。イメージ的にはK2とかマッターホルンの頂上みたいな感じ。頂上の石に横になって休憩してると、デイパックがずり落ちたりして。風が吹くと飛ばされそう。油断してると落ちそうになるわ。危ない(笑)。
しか~し。最高に気持ちイイ!マチュピチュの遺跡が遠く眼下に小さく見える。ここから見ると、空中都市のイメージではなく山の比較的なだらかな場所を選んで作った都市に見えるから不思議。
約45分滞在(休憩)。ツアーだとこうはいかない。個人旅行の強み。
次第に黒雲が近づいてきてやや不安になったので一目散に下山。雨も嫌だけど、雷落ちたら多分直撃だよね。峰自体が避雷針に登ってるようなもんだからな(笑)。
がしかし、下山が結構きつかった。膝がガクガク。下はぬかるんでるし、靴は磨り減って滑りまくり。普通の人はだいたい登山靴だね。アディダスのスーパースターで登ろうと言うのが舐めてたな。多分明日は酷い筋肉痛だな。ヘロヘロになりながら、14:30頃下山。
ホントにマチュピチュを「満喫」した気分。残念だったのは、食料と飲み物を持参すべきだった…。頂上でビール飲んだら美味いよ~。
何はともあれ、「もうここに来ることは一生無いな」と思いつつ、15:00くらいにゲートアウト。バス停前のオープンテラスのレストランで生ビール発見(日本以外にもあるのか)!ウマーイ!喉カラカラだったので絶品だったわ。
下山のバスに乗車すると、切符切りを手伝っている男の子、民族衣装のチャスキを着ている。もしや…と思ったらこれが噂の「グッバイ・ボーイ」だった。バスが出発すると、男の子は直滑降で坂(崖?)を降りてゆき、九十九折のヘアピンカーブごとにバスに追い付いては「グッバ~イ」。最後はバスより早く下に到着。みんな喜んでチップ渡してるけど、こんなことしてて、この子の為になるんだろうかね…。
アクアスカリエンテス駅でまずは明日の切符を確保せねば。7:20発のオリャンタイタインボ行きをゲット。クスコ直行もあるにはあるようだが、午後に一本のみとのこと。どうりでこの時間にバックパッカーがホームをウロついてる訳だ。
明日はとりあえず、オリャンタイタンボまで鉄道で戻ってそこからミニバスでクスコに戻ることにした。オリャン~からクスコ行きの列車があればそれに乗ってもいいし。往路と同じ景色じゃつまんないからできればミニバスは避けたいな。
途中でアンティクーチョ(美味だが固かった。ハツかな?)を食って、喉渇いてるのでインカコーラを買ってホテルへ帰着。相部屋ではなくシングルに移れたようだ。少し狭いけどまあ綺麗。
宿屋の受付の娘さんの様子がおかしい。石鹸やトイレットペーパー、タオル(!)とかをわざわざ届けてくれたり。親切なのは嬉しいのだが少し度が過ぎてるよね?JTBの旅のスペイン語を持ってきて(どこで入手したのか笑)日本語を教えて欲しいと。また。写真をせがんだり…。うーむ。これはヤバイかも。お礼にFRISKをあげてみた。
落ち着いたところで再度ブラブラと駅前を散策。線路沿いのカフェでビール(大瓶頼んだらぬるくて失敗だった)飲みながら絵葉書と日記などをしたためる。
すると、クスコ行き直行の「ドン行」がちょうど出て行った。今から出発するとクスコ着は22:00位かな?宿の予約なしだと危険だよね。ちなみに全員乗り切れなくて最後はデッキとか階段(?)とかにしがみつく人続出。こんな夜中にこんなゲリラ(残党だけど)も潜む山中で振り落とされたら一巻の終わりだよね。オソロシー。
少し寒くなってきた。もしかして風邪引いたかも…汗。
宿の近くで夕飯。Crema de ChocraとArrozなんとか(炒飯)を頂いた。食べ過ぎて苦しい。
こづかい帳
バス代(往復) 31.5sol
マチュピチュ入場 US10㌦
生ビール 7sol チップ0.5sol
オリャンタイタンボ行き切符 10sol
アンティクーチョ 1sol
インカコーラ 2.5sol
ビール 7.5sol
絵葉書 4sol
夕飯 23sol
8/8(火)クスコ泊
(日記より)
6:30起床。すぐチェックアウト。異常に優しい娘さん不在。ホッとしたというかやや寂しいというか(笑)。駅にいくと、・・・人気が無い???切符売り場で聞いてみたら別のホームからの発車らしい。言われた場所へ行ってみるとディーゼルの二両編成が既に入線スタンバイ。なんと!既に満車!ガビーン!始発はスカスカだと思ったのになあ。
まあ一応指定席だから座れるみたいだけど。ただし、自分の席に謎のフランス人のオババが座っとる。「いいでしょ交換してよ」だって。ずーずーしい大阪のオバハンかよ。7:20定刻出発。途中寝てしまったが、無事9:00にオリャンタイタンボに到着。時間通り。
この満車のツーリストも皆、クスコに行くようなのでさっさとミニバス(コレクティーボ)を確保せねば。ミニバスといっても世界に誇るトヨタ様のハイエース。ホント何処行ってもあるな。しかしコレなんと16人乗り。信じられん。ミニバスも意外と早く11:00にはクスコに到着。往路と違う道(チチェロン経由)だったので景色も楽しめた。クスコに戻るとさすがに空気が薄くちょっと息苦しい。
まずは宿探し。街の北側の坂を上がった所の、Hostal tu Hugarに部屋を確保。結構綺麗。事前に聞いていた”ペルー名物”「電気式シャワー」に初遭遇。電気式って一体何のことだろう?
次はチチカカ湖行きのバスを確保せねば。街へ出て旅行会社へ。
明日8:00クスコ発-14:00プーノ(注:チチカカ湖観光のベースになる街です)着のバスを予約した。ツーリスト用なのでデラックス仕様、所要時間も6時間と急行で快適だという。ちなみに一般的なペルー人の方々が利用するローカルバスは7:30出発-17:00到着(所要11時間半)らしい。鉄道もあるらしいが12時間近くかかるとのこと。
ここのオバちゃんは営業上手で、プーノ-リマ間の航空券が混んでるからとっておけとか、プーノの観光やホテルをしきりに勧めてくる(笑)。デキトーにお断りした。ただ、情報が正しければ、プーノからアレキーパ経由でナスカ行きになるかもしれない。一応心に留めておく。
用事が済んだので昼食。
有名なキンタ・レストランのQuintas Eulaliaへ行ってみた。途中、人通りが少なく夜だと怖くて来れないかな。ビールと名物料理の「クイ」(注:ペルー名物の食用大ネズミの姿揚げです。少しグロい)、食後にコカ茶をいただいた。クイはモルモットとのこと、味は鶏肉と同じ。不味くはないけど…ケンタッキーの方が安くてボリューム大。
ネズミなので前歯がデカいせいか、歯を剥いてるような表情になっており、ドスが効いた顔で少々怖い(笑)
付け合せのRocoto Rellemo(ピーマンの肉詰め)が美味しい。もう一品の付け合せ(主食かな?)、Chocla(トウモロコシ粉の蒸したもの)は味がなくてイマイチ。これは焼いた方が旨いのではないか?
キンタというので豪邸かと思ったらトタン屋根で庶民的な感じ。フォルクローレの生演奏はとてもやかましい。
満腹になったところで街を散策。一昨日の共通入場券でまだ拝観してないところを回る。サンプラス教会、カテドラル、サンタカタリナ教会、宗教芸術博物館、コリカンチャ博物館などなど。5㌦の元は取れたかな?実はこのチケット、本当は昨日で有効期限切れなのだが、受付でニコっと笑って言葉が分からない顔をすると、どこも入れてくれた。旅行者に親切な国だ(笑)。カテドラル以外はショボかったけど。
途中、ここまで書き溜めていた絵葉書を、散策中立ち寄ったフィルム屋さんで投函した。郵便局は遠いので皆ここを利用するらしい。切手を買って設置されてるポストへ。結構高く、日本まで一通4sol近く。200円くらいかな?
最後、予想以上に時間が余ってしまったのでインターネットカフェへ。IE5が入っていたので日本語パッチをダウンロードして(注:そういう時代でしたw)、日本のHPを見ることができた!
AAのマイレージはもう加算されていた。早い。9700マイルだから往復するとあとちょっとで香港・マニラ辺りに行けるな。さすが南米遠いわ。ペルー国内での治安情報などは特段ないようだ。
18:00過ぎにさっきの旅行会社でチケットを受け取ってホテルへ帰る。あたりはもう真っ暗。アルマス広場は明りが灯いて美しい!
広場に面した安そうなカフェでクスケーニャビールを一杯。黒ビールがあったのでトライしてみたが甘くて美味しかった。
こづかい帳
ミニバス代(オリャンタイタンボ-クスコ) 5sol
ホテル代 US10㌦
明日のバス代(クスコ-プーノ) US15㌦
切手(6枚分) 22sol
インターネットカフェ 3.5sol
ビール 5sol
(つづく)
※続きはこちらよりご覧ください。
→「②アンデス・チチカカ湖」編はこちら
→「③ナスカ・リマ」編はこちら
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