冬でもOK 自家製手作りクラフトビールの作り方 一次発酵仕込み編

フリー素材 ビール
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いつもご覧下さりありがとうございます。

先日のビールキット(道具)の準備モルトエキス缶(原料)の発注予備知識編に続く第四弾です。いよいよ、お待ちかねの一次発酵仕込みです!!

なんと!!発注した翌日、朝の9:00に届きましたw
ブリューランドさん、早いね~(^_^;)A

ということで早速仕込みにかかって参りましょう。

ではどうぞ。

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荷物到着

どど~ん

ビールキット缶(モルトエキス缶)開封

来ましたよ♪ 八個も入ってますw
余りの重さに宅急便屋さんが出発前に電話してきました。不在だと持ち帰るの大変だもんね。

箱から出したらこんな感じ。

ビールキット缶(モルトエキス缶)

今年もいよいよこの季節がやってきましたな♪
もうすぐ春やで~。

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ちょっとだけ予備知識

さて実作業に入る前に少々知識のウォーミングアップを。初めての方はよろしければお付き合い下さいませ。ご存知の方には今更でしょうから読み飛ばしていただければ結構です。

と思ってツラツラと書いてみたのですが、結構なボリュームになってしまいました(汗) ということで、別記事にしてアップしましたのでこちらをご覧ください
『自家製ビール雑学:製造方法・缶ビールとの違い・法律など』

では参りましょう!!

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仕込み開始:準備と消毒

ちょっと写真が多くなって恐縮ですが、こっちの方がわかりやすいかと。ご了解下さいませ。

まずはお湯を沸かします。

やかんに水

鍋に水を入れて沸かしてもよいです。ウチの場合はここ(仕事場のキッチン)にガスがないもんで。ポータブルIHはあるんですけど、鍋が対応してないのよね。

続いて殺菌消毒します。

道具 アルコール消毒

今回使う機材、触るもの全てを消毒します。温度管理と同じく最も大切なのが消毒です。

消毒用アルコールの回収写真の他に、仕込み用のバケツ(タンク)・蓋、水汲み用のジョッキや、キッチンそのもの、水道の口も念の為。最後に作業の度に自分の手も忘れずに!!

あちこち吹きまくったアルコールですが、もったいないので回収しておきましょう。雫を集めると結構な量です。アルコールは結構お高いですからね。

何度も再利用できますので、捨てる必要一切ありません。

 

消毒が済んだらタップ(コック)を取り付けます。

タップの取り付け

タップは中も念入りに消毒しましょう。もちろん『自分の手』の消毒も忘れずに!!

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モルトエキス(麦汁)を溶かす

どれにしようか迷ったのですが。本年の第一号はこちらにいたしました。

モルトエキス缶 プレミアムドラフト

冬ですしね。さっぱりコロナビールみたいな感じでも無いし。黒ビールでもいいかな?とも思ったんですが、一発目ですからなんとなーく、ビールっぽいビールが飲みたいなあと。可も無く不可もなさそうな、プレミアムのドラフトです。ワクワク。

プラスチックの蓋を外すと…

モルトエキス缶 蓋 イースト

カンきりでオープンイースト(ビール酵母)が入ってます。これを取り出して、缶切りで蓋を開けていきます。

ちょっと前にジェネレーション天国でやってたけど、今の若い子(っていう言い方が爺むさいなw)って、缶切り知らないんだってね。時代の流れは早いですなあ。

よく考えたら、今のカンヅメって必ずプルタブが付いてるもんねえ。ツナ缶も、桃缶も。家に缶切りが無い家庭とかあるんだろうか。

 

沸騰したお湯を鍋へ投入します。ヤカンの容量は約2Lですね。

続いて蓋を開けたモルトエキス缶の中身(麦汁)を投入します。

麦汁も投入

結構粘度が高いです。水あめみたいな感じ。ゆっくりと垂れないように注意しながら落としていきましょう。缶の中身が少なくなってきたら、お玉で掬ったお湯を缶の中へ入れてシェイクシェイクすると早く綺麗に移せます。沸騰したてのお湯なので缶がアッチッチになりますのでヤケドに注意。間違っても缶を鍋の中へ落とさないように!!(笑)

お玉で掬ってみるとこんな感じですね。結構濃いです。

お玉で掬ってみる

お玉ももちろん事前に消毒しておきましょう。持ち手のところもね♪

均一に溶けるようにお玉でかき混ぜます。

お玉でかき混ぜ

ここでさらにお砂糖を入れると出来上がりの度数を調整できます。たくさん入れると度数が高く、少なければ軽めです。ブリューランドのホームページに自動計算してくれる便利なツールがありますので、関心のある方はご覧ください。

三温糖くれぐれも言っておきますが、アルコール度数1%以上にすると違法です。ですから決して砂糖を入れてはいけませんよ!!

砂糖は入れちゃダメですよ!!

絶対だよ!!

わかったね!!

大事なことなので二回言いました。

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希釈と温度調整

ちゃんと溶けきったらバケツ(タンク)へ移します。こぼさないように注意。

タンクへ移す

写真では見難いですが、鍋からバケツ(タンク)へ移し変える前に、予めバケツを発泡スチロール保温ケースにセットしておきます。春先など通常のシーズンなら不要なのですが、この二月だと保温ケースが必須となります。

そして、なにしろ満タンで20L程にもなりますので、当然重量は20キロ超。、あとから運ぶのは至難の業となりますので、先に発泡スチロールケース内へバケツをセットです。ちゃんと蓋がしまるように、ピンポイントで位置合わせもしておきます。

鍋から移した原液は4-5L程度ですので、満タン(約20L)になるまで水を足していきます。

水を足す

入れているのは水道水です。一応蛇口に軽くアルコール消毒はしておりますが、蛇口から出した水をそのまま投入しています。無菌という意味では水道水が一番安心です。ミネラルウォーターを使う場合は一度煮沸した方が良いそうです。ちなみに今まで何回か、非常用備蓄で期限切れになったミネラル水を使ったことがありますが…、私は煮沸したことありません(^_^;)A

横から見るとこんな様子になっています。

水位

バケツの上の方に目印のラインが三本あります。一番下まで入れると19L、その上が21L、一番上が23Lの目安です。最終的な完成予定の22Lを目指して水を足してゆきます。

ですが、ここで注意しなければならない、大事なポイントがあります。

温度管理です。

温度途中まで入れたところで温度計を見ると…、現在26-28℃辺りですね。最終的に上まで水が満タンになった時点で、エール酵母の活動最適温度レンジ、18-26℃になっているのが理想です。

必要に応じて、途中でお湯を足したりして調整してゆきましょう。なので、お湯は予め沸かして用意しておきましょうね。

で、通常はそういうこと(↑のような基本パターン)なのですが、今回のように季節ハズレの仕込みの場合は若干の応用が必要です。

というのもまだ二月。首都圏でも朝晩最低気温は0℃近くまで下がります。いくら保温ケースに入れていても次第に水温が下がってしまいます。なので、徐々に冷えていく前提で、スタートの段階でできるだけ高めの温度にセットしてあげるのが重要です。

適温の上限は26℃ですが、経験上、30℃~32℃位までは問題ないようです。多少味が落ちたりはするのかもしれませんが…。35℃を超えるとさすがにやばいと思います。異常発酵や最悪、酵母が死んでしまいます(40℃?)ので避けましょう。今回は30℃を目標にお湯を足して調整してゆきます。

ちなみに逆の場合、つまり猛暑の8月に仕込む場合は、どんどん温度が上がっていきますので、スタートを18℃辺りにセットするように調整しないといけません。気をつけましょう。

だいぶ満タンまで近づいてきました。あと少しです。

タンク 遠景

この辺からはデリケートに、少しずつ調整していきます。

ここで大事なポイントその2であります。

高さ(水位)の調整です。

高さ調整最終的には22Lあたりが目標ですので、一番上と真中のラインの中間あたりがゴールとなります。ですが…

ここではそれより2Lほど少ないところで止めておきます。真中と一番下のラインの中間あたり、約20Lで合わせます。これはポイントというよりもコツと言った方が良いかもしれませんが、理由は二つあります。

  1. 初期発酵時の溢れ防止
  2. あとで温度調整可能なバッファをとっておく

1.について。このあと酵母を混ぜると発酵が始まりますが、発酵の初期段階は活動が活発なためか、液面に大量の泡が発生するのです。で、その泡が天井にくっついたりするのですが、あまり酷い場合、ウォーターキャッチャーの穴を詰まらせてしまいます。

通常、穴が開いているときは排気を少しずつ外へ出してくれるのですが、詰まってしまうと徐々にタンク内の圧力が高くなってゆき…、限界を超えたところで「ブシュッっ」と溢れてしまうのです。朝見たら蓋の上が大惨事に…ということになります。

まあ失敗ではありませんけど、もったいないですからね。なので天井に少し余裕を持たせておくのです。初期発酵が終わって安定期に入ると泡は消えてゆきますので、そうしたらあとから2L分の水を足して水位を上げれば問題ありません。

2.について。前述の温度管理とも関係があります。スタート時にいくら調整してあげても、あまりに寒すぎて予定より水温が下がりすぎちゃった! なんてこともままあります。そんな時は足してやる2Lを、水ではなく『お湯』にすれば温度もリカバリーできるのです。逆の場合(夏に温度を下げるの)は難しいですけどね(^^;)A

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ビール酵母(イースト)投入と蓋設置

で、今回はちょっとお湯を入れすぎて…32℃くらいになっちゃいました。うーむ久しぶりで勘が鈍ってたのかな(汗)

ちょっと冷ましてからの方が良いかな?、とも思ったのですが、…面倒くさいので行ってしまいますw ビール酵母を投入です。

イースト投入

袋を切るハサミも念の為、消毒をしておきましょうね♪

お玉で攪拌します。ちゃんと溶けるように。

イースト攪拌

お玉の柄の方まで深く入りますので消毒は念入りにね♪

溶け切ったら蓋を設置します。蓋も念入りにアルコール消毒しておきましょう。

蓋設置

タッパーのような密閉式になっています。角を三箇所嵌めて、仮留めにしておきます。

ここで、ウォーターキャッチャーの準備をします。結構重要です。

ウォーターキャッチャー

念入りに消毒したらパーツを組み立てます。水位はこのくらいでOKです。

ウォーターキャッチャーをセット仮留め状態の蓋へセットします。

蓋の真中にある「穴」へねじ込んでゆきます。しっかりと気密になるよう、結構深めに押し込みましょう。

ナナメにして中の水が溢さないように注意です。

ウォーターキャッチャーのセットが完了したら、あとは蓋をしっかり閉めれば一次発酵の仕込みは完了です。

ですが、ここでポイント。

やや気持ち、蓋を上に引っ張りながら閉めます。

この蓋、素材が柔らかいので、そのまま閉めると中に垂れ下がっちゃうんですよね。営業終了後のゴルフ練習場のネットみたいな感じね。ダラーンと。そうすると初期発酵時の泡でウォーターキャッチャーの穴が詰まったり、最悪水没したりしますので、その対策です。

さっきねじ込んだウォーターキャッチャーをつまんで軽~く上へ引っ張り上げます。蓋が上方向に膨らんでいる隙に、タッパー状の蓋の四辺四角を隙間無くシッカリ閉めます。ちゃんと閉め終われば、ウォーターキャッチャーをつまんだ手を離しても下がっていきません。蓋は膨らんだままの状態です。気圧で天井を持ち上げる東京ドーム方式ですw これで水没しないですみます。

ここまでで一次発酵の仕込みは完了です。

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保温ケースのセッティング

以上で通常、基本的には仕込み作業は完了なのですが…、なんせ季節ハズレの仕込みです。保温ケース、すなわち『冷暖2Way保温マシーン(笑)』も稼動セットしてやらなければなりません。まあお湯を入れるだけなんですけどね(^_^;)A

お湯を麦茶入れに

チンチンに沸騰したお湯を麦茶入れに注ぎます。これが『湯たんぽ』代わりになります。

蓋をして発泡スチロールケースにセットします。

お湯のボトルを保温ケースにセット

『湯たんぽ』さんが2個、鎮座しております。準備編でも言いましたが、ちょうど良いサイズでしょ。w

ペットボトル氷

ちなみに夏はお湯の代わりに氷を使います。900ml程度のトマトジュースのPETボトルを凍らせておいて、朝晩三本くらいずつ入れ替えてます。

保温ケース(発泡スチロール)の蓋も閉めましょう。

保温ケース

完全にピタッとは閉まらないんですけどね。まあまあです。ウォーターキャッチャーのところが出っ張るので穴を開けてあります。潜水艦の潜望鏡みたいで可愛いでしょ。酵母が活動し始めると、「ぽこっぽこっ」という『呼吸』が目に見えるので楽しいですよ~。

仕込み日を忘れないように、一応メモを張っておきます。

以上で作業完了です。あとは温度を見ながら朝晩二回くらい、『湯たんぽ』のお湯を交換してやれば大丈夫でしょう。楽しみです。発酵が始まると良い匂いがするんですよね~。

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まとめ

ということで、やや写真多目でしたが、少し細かく作業をご紹介いたしました。参考にしていただければ幸いです。

このあと、ビール酵母ちゃんが頑張って活動してくれますので、あとは数日待つのみです。一次発酵が完了したら二次発酵の準備=ビンヅメ作業をいたします。そちらも追ってご紹介させていただく予定です。お楽しみに。

(2017.3.2New!! 公開しました!!)
『ボトル詰め&二次発酵編』

本日も最後までお付き合い下さりありがとうございました。

 

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