エンジン載せ替え?事前準備編 GB250予備エンジン腰下クランクケース状態チェックと磨き・塗装他 バイク弄り

GB250 エンジン腰下 予備
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いつもご覧下さりありがとうございます。

GB250クラブマンちゃんの整備日記です。
といってもタイトルの通り『エンジン載せ替え(?)』なんて…穏やかじゃないよね(^^;)
オイオイ、何が起きたんや?という方は、先月投稿したコチラの記事をご一読くださいませませ。
『カウンターシャフトスプラインの摩耗が延命限界!!遂に腰下オーバーホール(涙)か?』

おさらいと言うか大雑把にサマると、「フロントスプロケとの接点である『カウンターシャフト』の溝」が摩耗でドンドン減っちゃって…。で、ココ数年、だいぶ誤魔化して使ってきたのですが、もう首の皮一枚というかね、ほぼ限界まで来ちゃったと。

いよいよ本腰を上げて根本的な手術に取り組まねばならぬ状況なのでありますね。エンジンそのもののコンディションは絶好調なのにねぇ…(TдT)

ということで写真をイッパイ並べただけの投稿であります。

ですが基本的に素人整備です。
設備も工具も技術も…全てが足りておりません。
間違った、危うい作業方法が含まれている可能性も大であります。

当記事の内容を読者にオススメするものでは決してありません
分かってると思うけど、決して整備マニュアルとして使わないように。
以下を参考に作業してみよっかな~という方は自己責任で。

目的は作業工程を思い出として残しておくだけです。あくまで興味本位でお楽しみください。

ではどうぞ。

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善後策を検討、取り敢えず予備保管腰下(クランクケース)の状態を確認することに

前回の結論としては…
一旦フィキシングプレートを交換したものの、最早待ったなし。早急に善後策を検討せねばならんということに。んで、選択肢として考えられるのは

  1. 該当箇所(カウンターシャフト)を交換⇒必然的にエンジン腰下オーバーホールと同じこと
  2. エンジン腰下クランクケースのみ丸ごと交換←予備保管腰下あり
  3. エンジン丸ごとにゴッソリ載せ替え←予備保管エンジンあり

エンジンの調子自体は絶好調。パターン1のようにカウンターシャフトだけ交換できれば一番良いのですが…
なんせ場所が場所だけに、クランクケースを割らないとアプローチできません。せっかくケースを割るなら、クランクシャフトの芯出しやらベアリングの打ち直しやら、ミッションの他の部分やら、要はカウンターシャフトだけでなく、「全部オーバーホール」するのが得策でしょう。滅多に開けること無いんだから。

そもそもクランクケースを開けるためには、当然ながらヘッドもシリンダーも外さないかんのです。
それなら、ピストンリングやバルブなども…思いますが、実は腰上は既に数年前にリフレッシュしており、現在もすこぶる好調なのですね。さほど経ってないのにO/Hってのも何かねー。

その一方で、現在使っていない、予備部品として保管している腰下(クランクケース)が丸々一個、手元にあるのです。そいつの素性が良ければ、何も考えずに腰下だけ入れ替えちゃうのも一手。 最低限、ヘッドやシリンダーの脱着は必要だけど、割り切って交換だけに徹すれば、作業量的にはオーバーホールに比べて大分楽ではあります。これがパターン2。

最後はパターン3。数年前にとある縁で「ほぼタダ同然」で戴いた予備エンジンが1個あるのです。
「エンジン丸ごと載せ替え」は作業的には一番単純です。懸案事項としては、①重過ぎて庭で一人作業するのは難しい②この個体(手元の予備エンジン)の素性がイマイチが分からん(=ちゃんと動くのか?)ということであります。パッと見だけならソコソコキレイな気もするんですけどね。

GB250初期型エンジン予備

んで、プロも含めて縁のある知人などに相談した結果、

  • どうせクランクケース開けるなら全O/Hしたいところ
  • …が、ショップだとパーツ代含めて20-30万は掛かるかも…
  • 初期型のクラブマンは、ピストンとピストンリングが廃盤でどっちにしろ新品交換は不可能
  • 腰下交換だけでも工賃はさほど変わらなそう
  • エンジン丸ごと交換はショップ依頼で5万程度?一番安上がりだが先々を考えると…

…等々という事をエンドレスに、トリトメもなく思考すること数週間、当面、腰下交換で適当に誤魔化すか?という気分に傾いて参りました。腰下の「交換だけ」なら多分自分でも出来るし(工賃タダ)。

そこで手元の純正部品予備ストックを漁ってみると…、
必要な消耗パーツ(ガスケット、Oリング、ノックピン、ワッシャー、マウント他いろいろ)も、ほぼほぼ全てありそうな気配。買わんといけんモノはほとんど無さそうです。

ホンダ純正部品色々 GB250クラブマン

つーことで、一旦思考停止の問題先送り。
まずは腰下の状況をチェックしてみて、その後の気分次第で考えることにいたしました。状況的には結構切羽詰まってるんですけどね、ま、所詮仕事ではないので(^^;)

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長期保管の予備エンジン腰下、状態を大まかに確認

こちら、物置の奥から引っ張り出してきました、GB250クラブマン初期型のエンジン腰下予備保管パーツ。
数年前に、①ヘッド②シリンダー③クランクケース、とセット(三分割された状態)で入手した中古エンジン一式でした。んで、そのうちヘッドとシリンダーは、かなり状態が良かったこともあり、腰上OHのドナーとして今の稼働中の車両に移植しちゃったもんで、腰下のコイツだけが一人寂しく物置の奥で数年間眠っておりました。ま、その時横着しないで、『腰下まで全部』載せ替えてたら、今回の問題は起きなかった訳ですが…(^^;)

GB250 エンジン腰下 予備

恐る恐る御開帳…。
オイルでベタベタだし、外側はお世辞にもキレイとは言い難いですが…、一応、梱包だけは丁寧に、何重にもしておいたので、錆サビで朽ちてる…みたいなことは無さそうです。

コンロッドの部分、ゴミが入らないように保護用に突っ込んであったボロ布を取り出し、クランクケース内部を覗いてみると…

クランクケース内を覗く

ちょっと写真は見にくいですが、中身は予想以上にキレイです。奥の方、見えるのは一部ですがミッション部分もオイルが残っているようでツヤツヤしてます。これ、イケル(使える)かも。

続いて左側、スプロケカバーを外したところ。肝心の箇所をチェックせねばなりません。
というのも、ココが今回の「手術の『主たる目的』」だからでありますね。いくらケース内がキレイであっても、「カウンターシャフト」が死んでたら腰下を載せ替える意味がない(笑)。

ドライブスプロケカバーを外したところ

周囲をパーツクリーナーで洗浄して状態を確認します。ハテサテ…???

カウンターシャフトは無傷

ウホ!! まっさら美品ではありませんか♪ ナイス!!
そして…やや「ホッ」としました。取り敢えず第一関門通過。

参考までに、死亡寸前のカウンターシャフトの写真も比較用としてどうぞ。先日の投稿でもご覧頂いた、現在車体搭載中エンジンのカウンターシャフトのスプラインはこういう状態。

カウンターシャフトスプラインのアップ画像

違いは一目瞭然でございますね。
コレ(↑)に比べると、予備エンジン(前出の写真)のスプラインなんて、まるで新品のようです。摩耗の跡というか、全く影も形もありません。何でこんなに差があるんだろーか?

記憶を辿ると、我が家のクラブマン、入手時のメーター読みが確か25000km位だったかな?
で、そこから7万㌔近く走行してるのですが、その間だけでココまで摩耗したとは考えにくいんですよね。気付いた時には既にヤバイ感じだったので、前の持ち主の時から症状は出ていたのでしょう。となると、現在の走行距離はやっぱり9.5万㌔ではなく…19.5万㌔なんだろうな。まさか29.5万㌔ってことはないよな(^^;)

それとも予備の方がほとんど未使用に近い…なんてことはないよなぁ?
この中古エンジン、走行距離は不明ですが、外側の汚れから推測するに、ソコソコ使用されていたとは思うんですよね…。ですが、既に移植してしまったシリンダーやヘッドも、状態そのものは滅茶苦茶キレイだったのであります。今から思えば、オーバーホール作業途中に何らかの理由で組み上げられずに中断しちゃった、みたいな感じだったのかなぁ。 

反対(右)側もザックリ観察しておきます。
いくつかのパーツをドナーとして頂戴しているため、実は過去に何度かクラッチケースカバーを開けています。現在は仮留め状態なので、カバーを外して中身も見ておきます。

クラッチも問題ない?

パッと見た感じでは大きく傷んでるような箇所は無さそうです。
オイル膜も多少は残ってるようで、目立つ腐食やサビ、カジリなど、致命的なダメージは無さそう。イケルんじゃね?

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クランキングとシフトの作動を確認してみた

では…恐る恐るですが、手探りで作動状況を確認してみましょう。
コンロッドのビッグエンド(大端部)にエンジンオイルを気持ち多めに、丁寧に注油します。一応、奥の方のミッション上部にも、届く範囲で少々垂らしておきました。

コンロッドのビッグエンドにオイルを注す

右側のクラッチカバー内も、クラッチ板の間や、クランクシャフト軸のプライマリーギア上部辺りから満遍なくオイルを垂らします。シフトがニュートラル状態になっていることを確認し、ゆっくりとコンロッドを押してクランクシャフトを回すと…

ゆっくりとクランクシャフトを回す

スムーズに…回ってる?かな?
さすがに惰性で回り続ける…とまでは行きませんが、ほとんど抵抗なく回転しますね。変な引っ掛かりや異音、コンロッドの異常な振れも無さそうです。

大丈夫かも(^^)

続いてシフトの作動も確認します。シフトカムプレートがクラッチの下(裏)にありますが、こちらは固すぎて直接手では弄れませんw

シフトの動きは悪くない

ということで、押し入れのジャンク部品を漁って引張り出してきたのがコチラ。

シフトペダルのギア予備部品

シフトペダル廻りの予備部品…と言うにはやや厳しい、要するにゴミです。
数年前に縁あって新品パーツが入手できたので、この部分、ほぼ丸ごとゴッソリ交換したのであります。んで、その時に外したジャンクパーツ、捨てずに取っておくと、こういう時に役立つものですな(^^)

シフトチェンジをする

レバレッジが効いていない軸直結、かつ手回しなので、なかなか重い(軍手してるのに掌の皮剥けたw)のですが、シフトチェンジの動作自体は問題無さそうです。1速から6速までストレスなくチェンジ…出来てるかな?ちょっと硬い気がしますが、おそらく手で回してるせいでしょう。

 

以上、整備のプロではないタダのドシロートの見立てですので若干の不安はありますが…。
これ…十分、使えるんじゃなかろうか?もしかしたら予想以上に『上物』のような気がしてきました。単なる気のせいかもしれんけど(笑)。気のせいじゃないことを祈るわ(^^;)

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その他細かなところも一応チェック

クラッチもホントはバラして確認した方がいいんだろうけどね…

クラッチの動きは悪くない

27ミリのソケットは持ってるんだけど、共回りを固定する為の特殊工具が無いので、センターナットが外せないんですよね…。当然エアーインパクトは持ってないし。余談ですが、過去に一度、ホムセンで借りた電動インパクトドライバーで試してみたことがあるのですが、「全く」微動だにせず、歯が立ちませんでしたw

ちょっと脱線すると…
マナ板程の厚くて大きめの板(ホムセンの端材など)を加工すると自作のセンターホルダーが出来るそうです(やったことないけど)。ホムセンの加工場でセンターナット用の大穴を開けてもらい、さらに周囲四箇所のボルト用の小穴を開けて、スプリング用のボルトで固定するんだそうな。

が、怖くて私にはとても出来ません。
ボルトの尺が足らなくて、プッシャープレートのボスの根っこをポキっと折って大惨事という、迷える子羊さんが後を絶たないとか。旺盛な好奇心に勝てない方は自己責任でね。(^^;)オソロシス

続いて…クラッチの上側です。本来ここにあるべきスターターギア(セルモーターと噛み合うギア)がありません。

スターターギアは部品取りしてある

以前に、車載(実働中)エンジンのスターターギアがカケちゃった為、そちらへ移植するドナー部品として供出されちゃったのであります。なので、これは元に戻せば問題なし。しかし…あんなトコロ、壊れるモンなんですね~。

右側に視線を移すと…
縦に二箇所、ボルトが仮留めしてあります。実は本来、ここにはパルスジェネレーターがあるのですが、こちらも同様の理由。スターターギアと同じく、ドナー部品として利用。

パルスジェネレーターも部品取りしてない

これも現在稼働中の車体エンジンから戻せば良いので全く問題ありません。

下方、オイルパンのストレーナーフィルターも外して確認しておきます。結構オイルでベタベタです。

オイルパンのフィルターをチェック清掃

大きなゴミや目立ったスラッジ等は無さそうです。パーツクリーナーで軽く清掃しておきました。

続いてオイルポンプ。
地味ですが実は結構重要なパーツなので気になります。パッと見問題なくても、万一壊れて機能せんかったら、せっかくエンジン組んでもすぐに焼けてしまいます(^^;) ちゃんと動くのだろうか…?

オイルポンプの作動チェック

これもホントは全バラしてチェックした方が良いんですけどね…。
オイルポンプの純正パーツ(ローターなどの重要部品)は既に廃盤が多いようですが、実は手元の純正部品ストックに、新品のオイルポンプアッシーがあったりするのです(^^)。 なので丸ごと交換しちゃうのが一番安心ではあるのですが、その為にはクラッチハウジングを外さないといかんしなぁ…。

試しにクランキングしてみると…
ポンプのドリブンギア等の可動は問題無さそうです。排出口を指で押さえて圧力があるかチェックしてみましたが…全然分かりません(笑)。というかこんな弱々しいポンプでよくヘッドカバーまでオイルを押し出せるよな。オイルライン途中の接続部に何箇所かあるOリングやオイルシール、1個でもヘタって漏れてたらマジでヤバイねこれ。

うーん、このままで行くかどうすべきか…。
クラッチごと外して全部チェックするべきか…まあアレもコレもとなるとキリが無いんだけど。

クランクケース右側ではもう一箇所、やや気になる点が。
オイルポンプの上、クランクシャフト軸の端っこ、写真だと見にくいのですが、先端の円周上の表面が、カジリというかサビというか腐食というか…微妙に荒れています。

クランクシャフトの軸メインシャフトの先が腐食

見た目は分かりにくいんだけど、触るとボコボコ(ブラマヨの吉田風)してます。なぜココだけこんな風になるんだろ?そして…大丈夫なのかコレ?

この先端、構造上はクラッチカバー(クランクケース右側カバー)内側壁面の軸受(オイルシール)と接続してます(カポッとハマってる感じかな?)。で、軸受そのものがオイルラインの出口になっており、オイルフィルターを通過して上がってきたオイルをこの穴からクランクケース内へ送り込むしくみです。

なので、軸の先端面はどこかに直接接触することは無いハズなのですが。
ま、実際にはクラッチカバーを蓋しちゃうと、中は見えないから分からんのですけどね。保管中にオイル塗膜が切れて錆びちゃったのかな?

クランクケース右側で気になったのは以上。

最後にシリンダーとの合わせ面で問題がひとつ。
14ミリボルトのネジ穴が四箇所あるのですが、そのうち一箇所、ノックピンが固着して外れません。場所が場所だけに下手に外そうとして千切れたり失敗すると一巻の終わり。死ねますw

クランクケース上面合わせ面のノックピンが一本固着 ラスペネを吹く

ノックピン自体が大きく歪んだり変形はしてないので、誤魔化してそのまま…という「臭いモノに蓋」作戦も無くなはいですが。まあいずれにしろ嫌な場所であります。対処は後日考えるとして、とりあえずラスペネを吹いておきます。緩んでくれよ~(^^;)

エンジン分解のマストアイテム、固着ボルト脱着に必須のラスペネは強力な業務用のCがオススメ

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ケース外側のチェックと清掃・磨きとシルバー塗装

一週間後、日を改めて、続きです。
素人のサンデーメカは時間が掛かるのでありますよ。ちょっとでも面倒な作業だと一日では出来ないのよねー。何しろこのエンジン他工具類を物置から出し入れするだけで一苦労、雨が降ったり風が吹いたら作業中断だし。

ヤリかけで放置・出しっ放しにできる屋根付きのガレージ持ってる人が羨ましいわ…って話を以前にしたら、「こんなに猛暑だとリアル・サウナで死ねる」、とのことでした。離れの平屋プレハブとかだと日光直撃なのでしょうかね、意外(^^;)

さて、先日の大雑把な全体観察で、「割とイケるんじゃね?」と、好感触を得た管理人。
この腰下をほぼそのまま移植する方向に気持ちが傾きつつある中、本日はケース(エンジン腰下)外周のチェックとお手入れも少々やってみました。

まずはエンジン外周。せっかく載せ替えるなら見た目もキレイな方がいいもんね。
汚れなのかサビなのか、傷なのか、よく分かりませんが…、長年積もり積もった垢というかね、全体的にコキタナイ状態であります。面倒臭いので台所用(?)のスポンジヤスリをハサミで小さく切って、ゴシゴシ擦ります。入り組んだ凹凸でも指で押し込むだけなので楽ちん。

クランクケース表面の汚れ、サビをヤスリでこする

軽く磨くとドンドン汚れが落ちて表面が平らになって行くのですが…、よーく見ると細かいキズだらけw
このスポンジヤスリ、アルミの塊をコスるにはややハード過ぎたようで。おまけにスポンジ表面に貼り付けてあるヤスリの粒子がドンドン剥がれ落ちるので、そこら中、周囲の床が砂まみれであります。間違ってクランクケース内とかクラッチ板の間なんか入ったらエライことやわ。素直に真鍮ブラシにしとけば良かったかな?

その後、左側のダイナモカバーはピカールで鏡面に仕上げました。この辺は趣味の領域。

ダイナモカバーはピカールで鏡面に

…と言っても、今回はちゃんと下地処理をしてないので、この程度で限界です。さっきのヤスリで下地が傷だらけな為であります(笑)。

余談ですが、鏡面仕上げは技術不要なので、根性さえあれば素人でもウルトラキレイになります。
耐水ペーパーで丁寧に、240番から2000番位まで、6段階位ナラしてからピカールで仕上げると、ホントに女性が化粧できるくらいの鏡になるんですけどね~。今回は横着した報いです(^^;)
※こちらもどうぞ⇒『クラブマン中古メーターバイザーを鏡面仕上げしてみた』

クランクケース自体の方は…
こちらも全体的に表面はヤスリキズだらけになっちゃったので、思い切って塗装してしまいました。二年前のタンク・外装一式レストア塗装で買ったマスキングテープがまだたーくさん余っとるのであります。

クランクケースはマスキングして耐熱?シルバーでスプレー

塗ったのはコチラのなんちゃって耐熱(?)スプレー。イチネンケミカルズのシルバーコート。

シルバーコートスプレー

アルミペースト入りなのでワリカシ自然な仕上がりになるのでは…という目論見ですが、結果は下の写真でご判断を(笑)。一応200℃までOKと書いてありますが、『耐熱塗料』との表記はどこにもありませんw 耐ガソリン性とかもイマイチ不安ではありますが、割と使ってる方も多いようなので試してみました。

本来はモノホンの耐熱塗料、、すなわち「焼付」が必要なオキツモとかを使うべきなんでしょうが、キッチンのオーブン使う訳にもいかんし(150℃程度ならダンボールオーブンとBBQ炭で出来ないことはないけど、メンドクサくてやっとられんw)。

尚、最近時はこちらのオキツモOEM(?)の耐熱スプレーが密かに絶賛されとるようです。参考までに貼っておきますので興味のある方はどうぞ。バカ高いけどw

何度か丁寧に重ね塗りし、乾燥した頃合いを見計らってマスキングを外します…御開帳!!

マスキングを外した状態 クランクケース塗装後

…反対側からも。

クランクケース塗装後

…後ろからも。

クランクケース塗装後

…。なんか変?(^^;)
キレイになり過ぎちゃったからかな?クランクケース(塗った部分)だけ浮いてるよねw 春日のピンクベストというかノースリーブ着てるみたいだw 自然なシルバー…という感じではないかな(^^;) ま、直ぐに汚れて馴染むでしょう。

尚、イチネンのシルバーコートについて興味のある方はこちらからどうぞ。お店とかだとあんまり売ってないんですよね。一番安いのはモノタロウで800円位だったかな?

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合わせ面やネジ穴の修正と固着したノックピン外し

さて、先日ラスペネCを吹いておいた固着ノックピン。
約一週間経過しましたが、まったく緩んだ気配は皆無であります。頑固やのー。いろいろ思案した結果、意を決して取り外しを敢行することにいたします。果たして…。

固着したノックピンを外す タップを軸にバイスプライヤーで

小さいノックピンだと、ドリルチャックで挟んで回す方法が、簡単かつ歪みにくくて良いらしいんですけどね。このノックピンだと径がデカ過ぎて、我が家のドリルでは掴めませんでした。ということでバイスグリップで力技で参ります。

そのままだと潰れて変形してしまうので、芯代わりに実寸よりやや小径のタップを中に入れます。んで、外側からバイスプライヤー(ちなみに100均w←オイオイ)でガッチリ掴みます。もう後戻りはできませぬ。

少しずつ締めをキツく調整しながら、ラスペネを追加注入したりして慎重に進めます。
次第にノックピン外周の表面は傷だらけとなり、削り節のような鉄粉がそこらに散乱。最後は「これでもか!!」という位締め上げ、30分ほど格闘した結果…

固着ノックピンが外れた

やっとの思いで外れました。ホッ。あー恐ろしい(^^;)
固着していた「下半分」は、ご覧の通りサビサビでした。

クランクケース側のネジ穴、内壁もサビだらけですので、軽く研磨してナラしておきます。

サビた内側をピカールで磨く タップにマスキングテープを巻いてネジ穴に調整

ネジ穴よりやや小さめのタップにマスキングテープをグルグル厚巻きして、その上にピカールを塗布して丁寧に磨いておきました。

その他のネジ穴も丁寧にタップを通し、ゴミやサビなどを一通りサラッておきます。

シリンダーとの合わせ面のネジ穴を丁寧にタップでさらう

ネジ山を傷めないようにラスペネとパーツクリーナーを併用しながらゆっくり丁寧に。

全てのネジ穴を通したら、オイルストーンでシリンダーとの合わせ面を均しておきます。

シリンダーとの合わせ面 オイルストーンで馴らす

コンロッドのスモールエンドの内径、抱きつきという程ではありませんが、指で触ると微かに凹凸を感じる箇所がほんの僅か。

コンロッドのスモールエンド ピストンピンにピカールでなんちゃってラッピング

ラッピング…とは言えませんけどね。ナンチャッテな、オマジナイ程度の修正。
ジャンク保管のピストンピンにピカールを塗って均しておきます。まあ、こんなんじゃほとんど効果は無いんだろうけど。気分的なもんですw

クラッチカバー側の合わせ面も修正しておきます。
前述の通り、部品供出の為に右側は何度か開け閉めしとりますが、実は「クラッチカバーそのモノ」もドナー供出されてたりして。元々この腰下のクラッチカバーの方が状態が良かったので、現在稼働中の車体エンジンに移植してあるのです。その後クラッチケーブルレバーのオイルシールやベアリング、軸受のオイルシールやOリング等も新品交換してあるので、今回、出戻ってもらうことになります。

クラッチカバー側 合わせ面のガスケットを剥がす OLFAスクレーパー

カバー合わせ面の古いガスケットがこびり付いたままですので、スクレーパーで剥離してゆきます。この場所は何回やっても神経を使います。クラッチ他内部にゴミが入らないように、ボロ布でカバーして、慎重にゆっくり丁寧に。

スクレーパーは文房具屋さんでポピュラーなOLFA製です。
バイク用品店で専用工具として売ってるスクレーパーとかもありますけど、大概無駄に高いからね。OLFAは安くて切れ味もバツグン、オススメです。さすがカッター専門メーカーの品質、モチは餅屋であります。

30分ほど根気よく、合わせ面を傷つけないように丁寧に剥がしたら、だいたいOK。

仕上げにオイルストーンで面出し

さきほどと同じように、ラスペネを使いながらネジ穴に丁寧にタップを通してゴミや錆をサラい、終わったら、合わせ面をオイルストーンで均します。

保管中はマスキングテープで保護

せっかく合わせ面をキレイにしましたので、キズが付かないようにマスキングテープで保護しておきます。実際のエンジン載せ替え作業まではまだ暫く時間が掛かるだろうしねw

表面が微妙に荒れてたクランクシャフトの軸端はオイルストーンとペーパーで丁寧に慣らしておきました。

クランクシャフトの軸腐食をペーパーで修正

なんか無意味な気もしますが…

出来栄えはあまりよくない

多少はマシになったかな?

クラッチも取り敢えず元通りにしときます。

クラッチのリフタープレートを取り付け

ニードルベアリングの動きをチェックして、スプリングとリフタープレートを取り付けます。

…とここまでやって日暮れです。
一旦、クラッチカバーを閉じて物置へ保管します。また来週~。(^^)/~~

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ヘッド&シリンダーの塗装とカバー類の鏡面(?)磨き

更に日を改めて。
先日、クランクケースを塗装したことに気を良くし、今度はシリンダーとヘッドの塗装にも手を出してしまいました。交換が必要なのは腰下(クランクケース)だけであり、現在、車体に載っているエンジンの「シリンダーとヘッド」はそのままスライドして使用するつもり。状態も良いし。

…なもんで折角ならこっち(腰上)もキレイにしとくかと。しかも横着して車体に載ってるままの状態で敢行。なんかドンドン脱線しとるなぁw

ホントはヘッド、シリンダーとも「外してから塗る」方が良いのでしょう。
外した方が下地の清掃やマスキングも簡単だし、何より後日ヘッド外す時にプラハンマーで叩くので、せっかく塗った部分が割れたりするかもしれんしね。ですが、いざ載せ替えってなると一日仕事(下手すりゃ日跨ぎ)ですからね、当日すべき作業量は極力減らしておきたいのであります。青空サンメカなのでしょうがない。

シリンダーとヘッドを塗装 マスキングした

相変わらず売る程余ってるマスキングテープと新聞紙でソコソコ丁寧(実は割とテキトー)に養生してます。先日と同じ「シルバーコート」を吹き付けると…

耐熱?シルバーで塗ったシリンダーとヘッド

こんな感じになりました。割とキレイでしょw

耐熱?シルバーで塗ったシリンダーとヘッド

先週はノースリーブでしたが、今回はヘッドとシリンダーだけ妙に浮いとるなw

アルミの白サビで朽ち掛けてるカバー類(ヘッドカバー、クラッチカバー、スプロケカバー)は、ピカールで磨きます。かなりサビサビに見えますが、現在車体に載っている上記のカバー類は、数年前『ガチで鏡面』にした際、ペーパーでしっかり下地を作ってあるので、ちょこっとピカールで擦れば「ソコソコな状態」にはすぐ戻ります。

このクラッチカバーは外して新しい腰下へ移植します。クラッチレバーやクランク軸受のオイルシールなども数年前に交換したばかりなので、機能的にも状態は良好。

クラッチカバーを鏡面磨き

スプロケカバーもこちらの方が状態が良いので再利用。

スプロケカバーも鏡面磨き

ヘッドカバーはタンク外さないと手が入らないので、見えるところだけw

ヘッドカバーも鏡面磨き

左側からも。

ヘッドカバーも鏡面磨き

ヘッドカバーはだいぶ手抜きのテキトーですけどね。まあ今日は取り敢えずこんなモンで。そのうち、やる気になったら頑張ろ(^^;)

オマジナイとして、今回は最後にヤマルーブの液体ワックスをぶっかけてフキフキしておきました(プラシーボ効果位はあるかとw)

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エンジンマウントボルト&ナットの状態(固着)確認

最後に…、車体側に関しては、地味に重要なエンジンマウントのボルト&ナット。
大小合わせて4箇所あるようなのですが、過酷な環境、重量負荷と熱、風雨にも晒されている部分ですのでね、固着の恐れが無きにしもあらず。脱着作業当日に、ヘッドカバー外して、ヘッドを外して、シリンダーを外して…と裸にしてゆき、「イザ腰下を降ろす!!」となった時にナット固着で往生したらシャレになりません(^^;)

なもんで、ちゃんと緩むかどうかを事前にチェック。備え有れば憂い無しです。
特に一番大きい、ケース後部にあるエンジンストッパーリンクのロングボルト、これが手強そうです。

マウントボルトの固着?ラスペネを吹いておく

手元の19ミリソケットは12角しか無かったので、KTCの六角ソケットをネット発注。
待ってる間に、ということで、ラスペネCを浸透させておきます。貫通ドライバー&ハンマーで軽く衝撃も加えてみたりして。

6角ソケットが納品された数日後、頃合いを見計らってトライ。
さすがにホムセンの短いなんちゃってラチェットハンドルだとビクともしません(当たり前かw)。こちらも高級品、KTCのスピンナハンドル(ブレーカーバー)で慎重に。ソケットもそうだけど、こういう「失敗したらヤバイ」箇所は躊躇なく『良い工具』を使いましょうw ショップの工賃に比べりゃ安いもんです。

クランクケース後部のマウントロングボルトの19ミリナットは回った

例の、「パキッ」という心臓に悪い音が響き渡った後、無事緩みました。ホッ(^^;)
他の3箇所のマウントボルト(ナット)も全てOK。外す(エンジン降ろす)方も問題無さそうです。

ちょっとだけ気になったのは…、
フロントエンジンハンガーのナット、狭くて締める際にトルクレンチが入らないんですよね…。まあこれは後で考えよう。

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準備編のまとめ

…ということで一旦ここまで。
ダラダラと作業日記を垂れ流して参りましたが、ある程度作業の方向性は見えてきたかと。
あとは意を決して実行するのみ。

ですが、何とな~く漠然とした不安が拭えません。
なんつーかな、こう、今は元気で快調に走ってるのに、修理失敗して逝ってもうた~にならんとも限らんからね。まるで手術室に向う前の気分であります。ちゃんと無事に帰ってこれるやろか。

つーことで、後編はまた時間のある時に。
気が向いたらアップしたいと思います。

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(2018.10.3追記)後編アップしました!!
『エンジン腰下スワップ本番編!!クランクケース移植作業を敢行』
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冒頭申し上げましたが、あくまで興味本位でお読みくださいね。
(作業マニュアルじゃないよ!!)

 

本日も最後までお付き合いくださりありがとうございました。

こちらもどうぞ♪
『真っ二つのメーターバイザーを修理できるか!?割れたアルミを溶接?ロウ付け?接着剤?』
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