いつもご覧下さりありがとうございます。
定番化しつつある『分解してみた』シリーズ。
なぜなら、アレもコレも壊れよるという困った状況が頻発しとるためでありますネ(^^;)
んで、今回の『お題』は家庭用の電動ハンドミキサー。
お婆ちゃん風に言うと泡立て器の電動版。ケーキ作る時にメレンゲやスポンジ生地の素をコネコネするのに使うアレですね。そのビーター(アタッチメント)を差し込む部分、受け側のプラスチックが真っ二つに…(T_T)
まあ基本的に安価な商品ですし、サッサと廃棄⇒買い替えで済む話でもあるのですが、多少の悪アガキ&興味本位で分解してみました。果たして…
ではどうぞ。
コトのいきさつ…原因はコーヒーミル用アタッチメント
最初にお断りしておきますが、今回の破損はちょっと特殊な事例です。
普通の使い方、つまりボウルで小麦粉や生クリームをネリネリ撹拌するだけでは、こういう壊れ方をすることはまずありえないかと。実際、このハンドミキサーも10年(?)近く前に買った古いモノですが、たま~にしか使わないとは言え、これまで特に問題もなく全くノートラブルで元気に稼働しておりました。
事情がやや変化したのは昨年末。
エスプレッソ用の手動コーヒーミルの電動化を目論見、3Dプリンターで成形したサードパーティー(?)製のアタッチメントを購入いたしました。その動力源として抜擢されたのがこのハンドミキサー。それまでの閑職で肩身の狭い思いをしていたミキサーさんが、晴れて表舞台へ。一転、フル稼働する日々となった訳であります。挿してミルにハメて回すだけと使い方も簡単。これで手でシコシコ頑張らんでも電動で一気にガーッとエスプレッソ粉が挽けるようになりました(^^)v
詳しくお知りになりたい方は昨年末に投稿したこちらの記事(↓)をどうぞ。
参考までに、使っているのはこちらのポーレックス手動ミル。
で、回してるのはこちらの貝印ハンドミキサー。古いモデルなので既に売ってませんが参考まで。
これで数ヶ月は快調に、楽しながらコーヒー豆をゴリゴリ挽いておりました。
ところが先日、上記(↑)の記事中にも追記したので、既にご存知な方もおいででしょう。数ヶ月が経ったとある日、いつものようにコーヒー豆を挽いている最中に…
メキッ
…と一瞬、大きな音を立てたかと思うと、コーヒーミルの動きが止まりました。
ミキサーのスイッチを入れ直しても、モーターが唸りを上げるだけでアタッチメントは空転するばかり。ギアか何か、駆動系に破損があったことは容易に想像がつきます(^^;)ヤッチャッタ…
ま、いつかこんなコトが起こるだろうな…という気はしてました。
コーヒー豆、特にエスプレッソ用に極細で挽くのって予想以上にトルクが要る、つまり抵抗が大きいんですよね。それなりのモーター出力がないと止まっちゃったりするし(やりすぎると焦げ臭いいニオイが…w)。そしてこんな安物家電、おそらく内部の駆動系パーツは樹脂(プラスチック)製でしょうし、過度な負荷は禁物です。そもそも、取説に載ってる「こんな使い方はNGだよ~ん」てな趣旨の使用条件そのものでしょうしね(汗)。
まあそれにしても、こんなに早く『その日』が来るとはね…。想定外でした。
高~いアタッチメント買ったばっかりやで、もっと使えるかと思ってたわ(^^;)
現状確認…とりあえず分解してみた
しばし呆然としつつも次第に我に返り、涙目(笑)で残った豆を手動でシコシコ挽いて片付けました。その後、さてどうすべぇか…と思案。ま、ケーキやクッキー作るのにミキサーは必要なので、後日直すか買い替えるかは必須として、確定的なことは、
コーヒーミルをミキサーで回すのは金輪際やるまい!!
…というコト。電動化したら結構楽チンで良かったんだけど、こんなにすぐ壊れちまうんじゃあねぇ…。仮に新しいミキサーに買い替えても、同条件での使用が前提なら『十数回でまた破損』の可能性は低くないでしょう。その度に、つまり年に4回も5回もミキサー買い直してたらアホですw
あーあ、せっかく便利になったと思ったんだけどなあ。
とりあえずケースを外して様子を見てみる
で、気持ちの整理が多少つき、落ち着いたところで、何が起こったのか確認するべく、軽く分解してみることにしました。底側の三箇所のビスを外すと、ケースが上下にカパッと二分割します。
パッと見の印象では、意外と樹脂製のパーツが少ないですね。ですが、モーターの軸から左右のアタッチメントへ動力伝達するギアは、ご覧の通り白いプラスチック。これだとキツイでしょうね。
空転していたのはコーヒーミルアタッチメントを接続していた右側です。ということで右側のギアパーツを取り出してよく見てみると…
ワッシャーやらスナップリング(?)やら、スプリング的なクリップのようなものがゴソッと外れました。樹脂製のパーツをよく見ると…
先っぽが割れて真っ二つになってますね(T_T)
ご覧の通り、プラスチック素材とはいえ、結構な厚みがあります。にも拘わらずコレほどキレイ(?)に割れちゃってるとは…コーヒー豆の固さ、恐るべし。
これを接着剤などでくっつければ『元の形』には戻るのでしょうが…
やってもムダ、というか、強度が得られない=機能上回復しなさそうなのは、直感的に分かります。
ま、この部品だけを何らかの方法で入手できれば直せそうな気はしますけどね。コスト的に見合わないだろうけど。
ミキサーとしての修理⇒再利用は断念、新品価格も安いしサッサと買い替えた
ということで、一応軽くアレコレ情報収集してみた結果が以下の通り。
- この部品のみを取る方法は無さそう(当たり前かw)
- 同機種のジャンクをヤフオク(300円位からある)で入手してパーツ取りする方法はあるが、重いので送料が結構かかる(結果最低でもコスト1000円以上は掛かりそう)
- 同程度の仕様・機能の新品ハンドミキサーが普通に2000円前後で買えるw
…ということで、ゴチャゴチャ考えるまでもなく、サッサと買い替えるが吉、でありました(^^;)
数日後、やってきましたこちら。
売れ筋の商品の相場よりややお高い2700円でしたが、なにしろ定価9000円(笑)のハイスペックモデル。120Wのハイパワーでビーターも二種類(計四本)付属してるし、何と言っても安心の『貝印』だしね。やや重いのが珠にキズですが、固定作業用のボウルも付いてて楽出来そう。
ハイ、これでオカンに許してもらいました(笑)
今度はコーヒーミルなんか回さずに、大切に使いますデスヨ(^^)
捨てる前に少しだけ悪アガキしてみる
代替え機も無事到着したところで、壊れちゃった古いミキサーちゃんはもう必要なしでありますが…。そのまま捨てちゃうのもナンですのでね、最早ぶっ壊れても知ったことじゃありませんので、話のタネに少々悪アガキしてみることにいたしました。
今回壊れているのは右側だけです。
というのもコーヒーミルで使用するのが右側一軸だけ、すなわち時計回りの回転軸のみだからです。左側は逆回転になりますので、ミルに接続しても挽けないのですね(反時計回りなので)。
まあこういう風に片側だけ負荷が掛かるってのも故障の原因になりやすいんだろうなぁ。
で、反対側、つまり使っていない左側は当然、壊れてませんので、樹脂製のギアは生きてます。コイツを右側へ移植する?ことができれば…。左右どっちにしろ片側しか回転しませんので『ミキサー』としては不十分ですが、『コーヒーミル専用回し機(笑)』としてはもうしばらく延命できる訳であります。ミルは右側(時計回り回転)だけ使えれば良いので。
ま、この場合の「もうしばらく」ってのは、この移植したギアが壊れるであろう『あと僅か数ヶ月先まで』ってことですけどね(^^;)ワラエンナァ
移植手術を敢行
ということで前置きが長くなりましたが、サクッとやってみましょう。
作業台に移し、バット、ドライバー、ラジオペンチ、パーツクリーナーなどを用意。
割れたギアも一応接着剤で直してみる
割れちゃってる方のギアはそのままゴミ箱にポイっと捨ててしまってもよいのでしょうが。まあ、左右でバランスが崩れると変な負荷が掛かるかも?と思い、こちらは後ほど左側へ移植することにします。
接着剤では強度がリカバリーできないと思われるため、機能上は復活しないでしょうが、見た目的に、割れた箇所を貼っつけてあげます。パーツクリーナーでグリースを落としてから…
ダイソーの瞬間接着剤を塗りヌり。
さすが100均、全然「瞬間」でピタッとくっ付きません(笑)ので、ズレないように固定して、暫く放置。
ホットボンド(グルーガン)なら、多少は強度が出るのかなぁ。やったことないから分からんけど。
左側のギアを右側へ『移植』する
では「生きている」方の左側のギアを抜き取ります。
この軸が上に抜けないよう固定用に留めてある、スナップリングのような小さい金具を外します。
金具に穴がないのでスナップリングプライヤーは使えませんが、小さいのでラジペンでぐいっと押すと簡単に外れました。で、ギア軸を上に引っ張りあげると…
スポッと外れました!!
そのまま右側(今回壊れちゃった方)の穴にハメてみます。
ハメた後、手前のファンを指で回してみます。モーターが回った状態でちゃんとギアが噛み合って時計回りに右回転することを確認できました。使えるわ。これで直るねw
ということで、シッカリ下まで押し込み、先程外したスナップリング(?)のような金具で固定します。指でぐいっと押すと、パチン!!とハマりました。右側はこれでOK。
接着剤で補修した破損ギアを左側へ移植する
さきほど接着剤でくっつけ暫し放置してた「壊れちゃった方」のギア。とりあえず引っ付いたようではあります。強度は怪しいけどw
写真ではチョッと分かり難いですが、軸の先端に溝が彫ってあります。ここに丸いクリップのようなものがハマり、内側に締め上げることで、ビーターやアタッチメントが脱落しないような構造になっているのですね。なもんで、接着剤でくっついたとしても、おそらくクリップの締め上げで簡単に、再び割れちまうであろうことは容易に想像がつきます。つーことで、この丸いクリップはハメません。まあこちら側はあくまで飾り、実際は使えないということで。
左側の穴に通します。
破損した際に一緒に剥がれ落ちてたワッシャーを元に戻します。
で、さっきの右側と同じく、スナップリング(?)をパチンとハメます。
作動確認し、ケースを閉める
モーターの軸に直結しているファンを指で回してみます。
二個のギアが、ちゃんと左右対称に逆回転しました。とりあえずここまではOK。
基盤(?)というかフレームを下側のケースに固定します。三箇所のネジを留めるだけ。
左右のギアの上にスプリングを挟んで、スイッチユニットを上から固定します。
スイッチがズレないように注意しながら上側のケースをハメ…
底のネジを三箇所留めれば出来上がり♪
直りました!! …片側しか使えないからミキサーとしては直ってないけど(^^;)
試しにコーヒーを挽いてみた
修理…と言って良いのか分からんけど、左右のギアの入れ替えは完了。電源を挿し、スイッチを入れると左右ともキチンと回転しました。
ただし左側は役に立ちません。左側(上↑の写真に向かって右側)はサークルクリップがハマってませんので、ビーターやアタッチメントが固定できません。多分脱落しちゃうはず。仮に脱落しなかったとしても、金属のカタマリであるビーターやアタッチメントが高トルクで回転する力には耐えられないでしょう。すぐに古傷がパックリ開いちゃうはず。
ですが、右側は今までと同じく使えるようになりました。右側しか使わないコーヒーミルの動力としては一応復活したかと。
早速コーヒーを挽いてみましたが…
無事、エスプレッソ用極細挽きができた!!
これでもうしばらく使えそうです(^^;)
ま、そう遠くない数カ月後、右側もぶっ壊れるんだろうけど、それまでせめて頑張ってくれや。
まとめ
…ということで、単にハンドミキサーを分解しただけの話でした(^^;)
ま、あまりお役に立つニーズも少ないかと思いますが、ネタ的に楽しんでいただければ。
コーヒーミル用のアタッチメント(↓)については…
前述の通り、新しく購入したハンドミキサーでは、今後使うつもりはございません。今回移植した右側のギアが破損したら、その後は、以前のように手挽きに戻るのみ(T_T)
このアタッチメントもあと数が月でお役御免ですね。
結構高かったんだけどなあ…。
まあ使い方や、ミキサー(機種)の仕様トルクや耐久性等にも拠るでしょうから一般化はいたしません、
ですが、コーヒーミルの電動化をご検討中の方には、こういうケースもあったよ、というコトを一例として参考にしてただければ。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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