いつもご覧くださってありがとうございます。
相変わらずの貧乏暇なし、忙しくてブログ更新が息も絶え絶えの今日この頃でございます。 つーことで手抜き、という訳ではありませんが(汗)、小ネタをひとつ。
実際あんまり需要ないかもしれんけど…、
おおー、これは便利やないか !!
と、プチ感動(?)したので備忘録的に残しておきます。
必要な方はお役立て下さいませ。
ではどうぞ。
XPSファイルとは
XPSとは何ぞや、何やXファイル(古いね…)の親戚か?と思われた方もおいででしょうか?いない?やっぱり?
XPS⇒PDF変換方法を知りたくてこの記事に辿りついた方は、「何を今更、知っとるわ!!」、という方がほとんどでしょうか。ま、それだけだと中身が薄くなっちゃうからね、一応基礎知識、というか無駄話も少しだけね(^^;)
早よ便利な変換方法教えろや、ゴルァ!! という方は適宜読み飛ばしてくださいね。
PDFと同じ電子文書のマイクロソフト版
さてXPSファイルです。
XPSとは正式には、「XML Paper Specification」の略だそうで(知らんかったわw)、『非環境依存型の電子文書のフォーマット』の一つであります。…なんて言うと訳ワカメですけどね、要するにアレです、PDFのパクリマイクロソフト版であります。
PDFだったら知ってるでしょ。皆さん日常で普通に使ってるアレ、PDFファイルのことです。アドビシステムズ(Adobe)社が1993年に誕生させた電子文書のデファクトスタンダード規格であります。
企画書やらパンフやら、証券会社やネットバンクの入出金明細に、携帯電話やクレジットカードの請求明細やらなんやら、他にもいろいろPDFファイルで受け取る電子文書がたくさんありますよね。
e-文書法が施行されたこともあり、最近では切手代のかかる郵送に代わって電子交付の文書がずいぶんと増えた気がします。
ご存知PDFファイルはワードやエクセルと違って、原則として改変できない電子文書です。閲覧するだけなら、フリーで配布されているAcrobat Readerで読めますよね。一般的にはそれで十分コト足ります。ですが、Adobe社のAcrobatというソフトがあれば作成することもできます。
で、だいぶ回りくどくなっちゃったけど、XPSっていうのはソレ(電子文書規格)のマイクロソフト版であります。Vista以降のWindowsに標準搭載されるようになりました。
マーケット横取りに失敗、巨艦Microsoft帝国に異変アリ?
こういう、先駆者が築いたアプリケーションソフト市場に、マイクロソフトが後から参入し、ウィンドウズの圧倒的な市場シェアを武器にしてマーケットを強奪する、というパターンは昔からいっぱいあって、例えば、
表計算ソフトのLotus1-2-3はエクセル(Excel)に蹂躙され…
日本語ワープロソフトの一太郎はワード(Word)に駆逐され…
WebブラウザのネットスケープナビゲーターはIE(インターネットエクスプローラー)に滅亡させられ…
と枚挙に暇がありません。恐るべし資本主義w
というかそもそもウィンドウズ(Windows)自体がMacOSのパクリだって話もありますしね。
Windows VistaのリリースとともにXPSが登場した2007年当時、ついにAdobeもマイクロソフト帝国に呑み込まれてしまうのか!! と思った方も少なくないことでしょう。ですが、あれから10年が経過した2017年現在、このXPS…
全然普及しませんでしたね~。
僅か10年ですが隔世の感がありますね。
この間、PCからスマホ、タブレットへのシフトに伴いWindows OSのシェア低下が着々と進行、その結果としての巨大マイクロソフト帝国の斜陽とも無関係ではないのでしょう。IE(インターネットエクスプローラー)もGoogleクロームにガッツリ、シェアを奪われ、もはや見る影もありません。
ああ諸行無常なり、万物流転の法則でありますな。
XPS保存の文書が意外とある
で、このXPSファイル、基本的にはほとんど利用することはないんだけど、それでも止むを得ない事情でたま~に使うことがあったりして。
(Readerじゃない)Acrobatがあれば即PDFファイルが作れるけど…
電子交付の文書って基本的に全てPDFファイルのダウンロードですよね。だけどごく一部そうじゃない会社とかがあるんですよね~。情報がブラウザの画面印刷形式になっていて、一発ダウンロードできないカード会社とかあるのです。
具体的に言うと楽天カードの利用明細とかね(←2020年2月よりPDFダウンロード形式に変更済)。
余談ですが、ちょっと貧乏臭くて格好悪い楽天カードですが、年会費無料の上、還元率ダントツのポイントもガンガン溜まります。おかげで最近では高い年会費払ってるゴールドが全く出番がありませんw
で、まあそれだけじゃないけど、これは後々必要になりそうだから保存しておきたいな、ってエビデンスや画面なんかもありますよね。コピー取っとく感覚で。こういう場合はAdobe Acrobat(フリー配布のReaderじゃないやつ、買うと2-4万円位する!!)があれば簡単にPDF文書を作成して保存できます。これ(↓)ですね。
WindowsXP⇒7にしたらAcrobat 5が使えなくなっちゃった
実は以前、随分前だけどアクロバット5を持っておりました。
その時は印刷メニューから一発でPDFを作成できたのです。ですが、WindowsXPサポート終了とともにPC周りを全てWindows7に切り替えた結果、Acrobat 5が使えなくなってしまったのですね。まあ最新バージョンのAcrobatを購入すれば済む話なのですが、会社と違って個人だと微妙に高価っつーかね、ホラ、あんまり使わないでしょ。有れば便利だけど、無くてもそれほど困らんしってことで。
ということで、当面の間、代用としてXPSを使っておったのであります。
まあタダだしね。紙でプリントアウトするのはイヤだけど、Acrobatは持ってない。となるとウィンドウズに標準搭載されているXPSはまあ好都合というか。私のように、「とりあえずそれで保存しとくか」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
XPSの文書作成方法、Document Writerで印刷!!
大きなお世話かもしれませんが一応触れておきますね。
知らん人が多いと思いますが、winsows7に標準搭載されてます。作業的には印刷からプリンターを選ぶ時にあまり見慣れない(笑)「XPS Document Writer」を選んで印刷するだけ。
以下の例はIE(インターネットブラウザ)の画面を印刷する場合ですが、オフィス(エクセルとかワード)も基本は同じです。
メニューバーの「ファイル」⇒「印刷」をクリックすると…
印刷のダイアログボックスが出てきます。
普通は規定のプリンター(↑の場合はCanon MP560)がデフォルトで選択されてるはずですが、右の方にひっそりと隠れてる『Microsft XPS Document Writer』をチョイスします。これが仮想プリンターになっとる訳ですね。で『印刷』をクリック。
ホンモノのプリンターで印刷すると、実際にプリントアウトされて紙がガーッと出てきますが、XPS Document~は仮想プリンターですので印刷はされません。代わりに保存のダイヤログボックスが開きますので、ファイル名を入力して保存しますです。保存する場所(フォルダ)の選択も忘れずに。
これだけです。
案外知らん人、多いでしょ?
で、この方法で「とりあえず」保存しておった文書が結構あるのです。
ですが今回、ひょんなことからAdobe Acrobat 9を入手することになりました。ちょっと古いけど(^^;) で、この機会に、溜まってるXPSファイルを全部PDFに変換できまいか?と考えたのでありました。
ScanSnap S1500にバンドルされてたAcrobat 9をゲット
詳しくは先日投稿したこちらの記事をどうぞ
⇒『富士通S1500で文書電子化が爆速!!レンタルや中古なら安い♪』
溜まりに溜まった押入れ文書の整理・処分に専用ドキュメントスキャナーを導入したらオドロキの爆速でビックリ、という話です。ヤフオク購入した長期保管未使用新品のScanSnap S1500に、オマケ(?)でAdobe Acrobat 9(もちろん新品)が同梱されていたのです。
バージョンがちょっと古いけど、通常、ソフトだけ購入してもそこそこのお値段ですからね~。ありがたいことでw
スキャナーで取り込んだ文書データを加工・編集するのが主たる用途なのですが、とりわけOCR機能が秀逸で超便利!!
OCRってのは光学的文字認識のことで、要するにスキャンした文書や書籍の文字を全てデータ認識させる機能ですね。これをやっとくと、後で文字検索が掛けられるという便利物です。で、その機能自体も秀逸なのですが、同時に複雑な内部処理の結果、大幅にファイルサイズを圧縮してくれるという、ナカナカの優れモノなのであります。
付属の富士通アプリケーションにもOCR機能があるのですが、それを使わずに、Acrobatで処理する、というのが『自炊』している方の間では常套となっているようです。
これ以上は脱線になっちゃうので詳しくは別の機会に。
…でまあこういういきさつで、ン年ぶりにAdobe Acrobatが使える環境になりました。つーことで、過去数年間に溜まったXPSファイルの電子文書を、イッキに全部PDFに変換したいぞ、ということでございます。
Acrobatを使って実際に変換してみた
AcrobatにはXPSファイルをそのまま読み込む機能がありますので、作業自体は単純です。変換したいXPSファイルを開くとPDFファイルとして開くので、あとはただ保存するだけでOKです。
XPSファイルを一つずつ開いてPDFに変換するオーソドックスな方法
では行ってみましょう。
まずは、Adobe Acrobat 9を起動します。
続いてメニューバーより『ファイル』→『PDFの作成』→『ファイル』とクリックして進みます。
すると…
『ファイルを開く』ダイヤログボックスが開きますので、PDFに変換したいXPSファイルを選択して開きます。
そうすると…ファイルはXPS形式なのですが、PDFファイルとして開いてくれます。
あとは保存するだけ。上書き保存のボタンを押すと…
クリック一発、同じフォルダーに同じファイル名で保存されます。
ただし、実際には『上書き』されません。同じファイル名で二つのファイルが残ります。XPS形式の元のファイルと、今保存したPDF形式のファイルの二つです。
で、古い方のXPSファイルはもう要りませんので、最後にまとめてゴミ箱に捨てるだけ。
もっと簡単!!ワンクリック(?)で変換する方法を発見!!
実際にはワンクリックじゃないんですけどね、見出し詐欺でありますw
ま、それくらい簡単ってことで。
さっきは先にAcrobatを立ち上げましたが、こちらの方法は起動不要です。
エクスプローラーで必要なフォルダーへ行き、変換したいXPSファイルを選択し、右クリックします。すると…
プルダウンの上の方、『ADOBE PDFに変換』というのがあります。これをクリック!!
すると…
←さきほどのこの画面が一瞬で現れます。
あとは上書き保存するだけ。
こっちの方が簡単ですよね。ワンクリック、とは言わないけど、実際3クリックくらいだもんね。
本当は複数ファイルを選択して右クリック⇒一括変換したいのですが・・・複数枚まとめてやろうとするとフリーズしちゃうんですよね。多分なんか良い方法があるような気がしますが、まあちょっと様子を見てみます。
XPSファイルをPDFに変換する他の方法あれこれ
最後にオマケです。
実はAcrobatを持っていなくても、XPSファイルをPDFに変換する方法は無い訳ではないのです。それもタダで。
個人的にはあまり好きくないのでやりませんが、一応触れておきますね。
WEBサイト上でオンライン変換してくれるサービスがある
Googleで「XPS PDF 変換 オンライン」で検索するとたくさん出てきますので、ご自身でご確認下さい。
該当のサイトへ行き、変換したいファイルをアップロードするだけです。
特に自分で何も準備する必要がないので、楽チンです。複数ファイルの一括変換をしてくれるサイトもあるようです。便利ですね。
ですが個人的にはあまり使いたくないです。
アップロードするので時間が掛かる、という他に、最大の理由はやはりセキュリティ的な部分。
そもそもちゃんと保存しておこうという文書は、あまり人目に出したくないもの、秘匿性の高いものが多いはずです。給与明細、源泉徴収票、カード明細、etc.そういう文書を得体の知れないサイトにアップロードするなんて恐ろしくてできませんw
考え過ぎだろ!!、というご指摘もあろうかと思いますが。
ご利用の際には自己判断でどうぞ。
フリーソフトでPDF作成や変換してくれるものがある
こちらの方がまだ安心でしょう。
Vector(⇒ 『ベクター公式ページ』)や窓の杜ライブラリ等のフリーソフト・ダウンロードサイトで探してみると結構あるようです。
難点は処理に時間が掛かったり、手間が掛かったり、という部分でしょうか。でもまあフリーソフトですからね、贅沢は言えません。ですが、探せば高機能なモノも見つかるかもしれません。
あとは技術的な部分ですね。
PDFの仕様は一般公開されている為、こういったフリーソフトが存在する訳ですが、同時にセキュリティホールの問題を抱えているようです。この点に関しての知見を私は持っておりませんので何も言えませんが、利用される際はアタマの片隅に入れて置くべきかと。
専門的な知識のある方は大丈夫なんでしょうけどね。
まとめ
冒頭申し上げた通り、やっぱり多分ほとんど需要がないネタではないかと思うのですが(^^;)
だけど…一時期、マイクロソフトが嫌がらせ(?)で、オフィスとかIEとか、全てPDFに対応してなかったので、しょーがなくXPS使ってた方も、確実に少数はいると思うのですね。なので、一応備忘録的に残しておきました。
ま、結局、Acrobatを買わないと出来ないんですけどね。
最後の方の、フリーソフトやオンラインサービスは自己責任でご利用下さいませ。
本日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
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