いつもご覧くださり、ありがとうございます。
だいぶサボってたのですが、久しぶりにクラブマンちゃんのチェーン注油をしてあげました。 必殺、忙しい時の手抜き投稿ですw
ではどうぞ。
バイクのチェーンに注油は必要なのか?
みなさん、注油してますか?
実際、バイクのチェーンに注油は必要なのか?というと、まあ、いろいろ意見が分かれるところではあります。ノンシールチェーンの場合は当然、こまめな手入れが必要ですが、最近時、オフ車やレース車両以外では大概シールチェーンが一般的です。うちのGB250クラブマンも当然シールチェーン。
チェーンのリンク(コマ)をよく見ると、内プレートと外プレートの間に挟まっている黒いゴム状のリングがあります。これがシールで、内側にグリースを封入して潤滑させています。なもんで、基本的にはメンテナンスフリーな訳ですよね?
ですが、実際には定期的にお手入れをしてあげた方が良いことも多いです。
前述の通りシールチェーンの場合、プレート間にはグリースが存在していますが、ピン(ローラー)とプレートの間は剥き出しです。また、ローラーとスプロケットの間も直接接触しますので、オイル無しだと磨耗してしまいますよね。ちゃんとメンテナンス=注油してあげると、当然、燃費が良くなったり、スプロケットの寿命も伸びます。
また、注油時には必然的に掃除もすることになります。チェーンルブが拾った埃や砂を拭きとってやることで、チェーンリンクのローラーやスプロケットの磨耗を防ぐことにもなります。
ということで、かわいい愛車、たまには労わってあげましょうね。
チェーンルブ(オイル)のあれこれ
さて、チェーンルブです。
まあ、何を使ってもいいんですけどね。代表的な商品を挙げておきましょう。
定番のワコーズです。ワコーズのケミカルは何を使っても高性能で満足です。個人的にはキャブクリーナーはワコーズ以外は考えられません。少々お高いけどね。
こんなのもあります。いわゆるドライタイプのルブ。
ドライタイプのルブは、固形っぽい白いやつですね。コッチの方が潤滑性や長持ち度が上のようですが、個人的には見た目が良くない(というかマジで『醜い』)ので、私はパスです。まあ実用一点張り、レースなんかだと問答無用でコッチらしいですが。
基本的には上記のような、大手企業が開発費をかけて作った商品を使っていれば無問題です。コダワリのない方はそれがベスト、余計なことを考えずに済みます。さっさと買いに行きましょう。
ですが今回は少々マニアックな代用品の話。
一部マニアの間で『オイルクリクリ(チェーンクリクリ)』と称される、いわゆる『チェーンのオイルメンテ』をご紹介します。普通のチェーンルブでは飽き足らないア・ナ・タにどうぞ!!
バイクチェーンのオイルメンテとメリット・デメリット
「オイルメンテ」とは何ぞや。
読んで字の如く、チェーンルブの代わりに普通の一般的なオイルを利用することであります。オチも何もない、そのままやな(^^;)A
ですが、これの歴史は案外古く、一部マニアを中心に根強い人気を誇っております。2chにも確かずいぶん昔から専用のスレッドがあったはず(マニア過ぎて倒錯気味の方々が多いですがw)。というのも、市販のルブに比べるといくつかメリットがあって、
- フリクションが小さいので燃費が良くなる
- シールに優しい
- オイル自体の値段が圧倒的に安い(1/5~1/10)
- 何といっても見た目が綺麗、というよりも「美しい」
いろいろありますが、結局、最後の点に尽きるような気がします。ルブはなんだかんだで見た目がコキタナイ。オイルメンテのチェーンを一度見ればその違いは一目瞭然です。ホント綺麗。
しかしながら反対に、デメリットもあります。
- 粘度が低いので飛散しやすい
- 雨が降ると流れやすい
結局、注油の頻度が高くなってしまう訳ですね。距離に関しては乗り方や使うオイルの種類によって一概には言えませんが、だいたい500kmごとにメンテしてる方が多いようです。泊まりのロングツーリングだと、途中で注油ですね。
また二番目のように雨天走行の後は注油必須。洗車した時も油を差してあげたいところです。
余談になりますが、「ちょくちょくメンテするはイヤだけど、オイルメンテの美しさが欲しい」という、モノグサ不精な方の為の『給油装置』も存在します。今回は触れませんが、興味のある方は『スコットオイラー』でググってみましょう。
おすすめのオイル どれが良いの?
まあ何でも良いのですが。ポピュラーなものをいくつか挙げておきます。
エンジンオイル
一番お手軽です。
手元の在庫があればすぐ始められます。当然ですが、「エンジン用」と共用すれば、余計なものを買わずに済みます。モノを増やしたくない人向け。
やや粘度が低いのがデメリットです。20w-50だと多少マシになりますが、それでも結構飛散します。ですが、普段使いのエンジンオイルが10w-40だったりすると困りますね。チェーンオイルのためにわざわざ粘度の高いエンジンオイルにするのも本末転倒ですしね。
エンジンオイルはやはり本来の目的というかね、洗浄力が高いような気がします。その分、ホコリも拾い易いようで、経験上、割と早く汚れることが多かったかな。ちなみに手にくっつくと痒いよね。
チェーンソーオイル
現在私が使っているのがこちら。
エンジンオイルよりも、ややお高いですが、それでもこれで200円位。ワコーズのチェーンルブの1/8程度です(ちなみにエンジンオイルはコストコのシェブロン、946mlで350円位)。
エンジンオイルに比べたメリットは粘度の高さです。飛散がかなり少ないです。その分、注油の頻度も少なくて済みます。やはり、文字通り『チェーンソー』それ用の商品ですので、飛散しにくいように作られているのでしょう。ズバリ、オススメです。
大概、どこのホームセンターでも油脂売り場に置いてあるはずです。
ちなみに、同じくホームセンターで良く見る『ハンマーオイル』を使っている方も多いようですね。チェーンソーオイルよりも更に少しお高くなります。私は経験がありませんが、高性能なのでしょうか。
CRC5-56は?
ちなみにCRC(いわゆる『クレ5-56』)はやめておきましょう。たまに利用している方を見かけますが、チェーンを痛めます。CRCは揮発成分が入っていますので、シールを攻撃するとともに、チェーンの油膜も除去してしまいます。つまり、錆びますw
CRCは、チェーンに限らず、ベアリングとかその他樹脂系のパーツなど、原則的に使わないようにしましょう。あとはケーブル類。スロットルワイヤーとかクラッチワイヤーの潤滑用に使っている方、たま~にいるようですが、逆効果です。インナーケーブルの潤滑油を全部洗い流してしまいます(汗)。
どうしても、という場合は、事後、必ず拭き取ること。基本的にあまりオススメしません、というよりNGです。
道具を準備
それでは実際の注油作業を見て参りましょう。
まずは、道具一式です。少なっ。
ま、ただチェーンに油差すだけですからね(汗)。
ついでなんで、チェーンのアソビ(伸びすぎてないか)もチェックしようと思ってノギスも用意しましたが、注油作業だけなら不要です。オイルとウエス(ボロ布)さえあればOK。
こちらが定番、AZ(エーゼット)のチェーンソーオイルです。一番小さい200ml、ホームセンターで200円位かな?オイラー形状なのでそのまま差せるし、蓋も付いててGood。
結構減ってますね。
最近サボって全然やってませんでしたけど、以前はマメに500kmごと位に差してたからね。その位のペースで使ってると割と消費します。5年で一本くらいだけど。
ロングツーリングの場合は出先に持参するのもアリです。鈴鹿のF1なんか行くと往復で1000km以上は走りますしね。
観光地とか道の駅の駐車場で、特にバイクが一杯駐まってるところで、普通のチェーンルブではない『コレ』をシコシコ差してると「通」っぽく見えますw
こちらはお徳用サイズ詰替え用。
以前にMonotaroで買物した際に、送料無料(3000円以上購入)にするために帳尻あわせで無理に購入したものです。
1Lも入って350円位だったかな。
しかしね、既に五年以上は経過してるはず。開けたとしても、この量を使い切るまでに私の寿命が尽きるかもしれませんw
割安だから、なんて思って間違っても一斗缶(18L)なんかに手を出してはいけませんよw
まずはお掃除
記憶が正しければ、前回の注油は…おそらく10月の初旬、鈴鹿サーキットの駐車場(南コース屋根付ピット)で、半分時間潰しでやったのが最後。早や半年経過、やばっ。まあでも距離も2000km位しか乗ってませんしね…(^_^;)A
状態を確認しましょう。
うーん、半年ぶりの割りには油は切れてないですね。結構汚れてるけど。
マフラーの下が汚いなw
真後ろからのアップだとこんな感じ。
かなり汚れてるのですが、それでも普通のチェーンルブに比べると大分綺麗でしょ。これがオイルクリクリの良いところであります。
では拭き拭きしましょう…と言いたいところですが、その前に重要なことを一つ。
絶対にエンジンを切っておくこと。
チェーンや駆動系周りを整備する際の極めて基本的なことです。
この21世紀に「アイドリングにしておくと回すの楽だから~」って人は存在しないと思いますが(昔はいた)、仮に間違って巻き込まれたとしても、指が粉々になります。
なので必ず、必ず、必ず、エンジンはオフ。
どうせならついでに鍵も抜いておこうね。
絶対だよ!!
では行ってみよう。
ウエスでゴシゴシ拭いていきます。左手のボロ布でチェーンを包み込み、右手で後輪を回すと楽です。ですが、間違ってリアスプロケに指を挟まないように注意!! バック方面に回した方が安全ですね。
ちなみに…筋金入りのクリクリマニアの方の場合、割り箸にウエスを撒いて、チェーンのコマとコマの間を一箇所ずつ、文字通り「クリクリ」する方もいるとか。私はさすがにソコまではできませんw 102コマもあるからね。
リアスプロケの後ろ側からだと目視が容易です。拭き残しがないか確認しながら、丁寧に綺麗にしてあげます。上の写真に比べると大分キレイになりましたね。
ついでにリアスプロケ、および周辺部位も丁寧にフキフキしてあげます。キレイキレイ。
さらについでにリアホイールも拭き拭き。
普通のチェーンルブに比べると、やはり微妙に飛散します(汗)ので、リムの左側半分はたまにこうやって拭いてあげると綺麗になります。ちなみに同じ理由でリアスポークは錆び知らずです…。
ということで、こちらがお掃除後の状態です。
ホラもう、チェーンもスプロケも艶々ピカピカです。う・つ・く・し・い~。
そして…フキフキしたボロ布
キッタナーイ(;゚;艸;゚;)
チェーン張り(アソビ)のチェック
注油だけならやらなくてもいいんですけどね。ついでなので見ておきます。
真中ら辺、ちょうどスタンドのあたりですね。
ブラブラしてるところを指で持ち上げ、その時の振れ幅をノギスで計ります。GB250クラブマンのサービスマニュアル規定値は1.5-2.5cmです。
今回は2.0cm。
必要であれば、アジャスト(張り調整)の作業もご紹介しようと思ったのですが、結果的に半年前のオイル交換の時から全く伸びてませんね。全然乗ってないからなぁ。この件に関しては後日またということで。
オイルを差す(注油)
では参りましょう。
といっても特に難しい作業ではありませんが。一コマずつ丁寧にオイルを差します。
具体的なオイルの差し方です。一コマ(1リンク)につき4箇所、注油します。
- 外リンクと内リンクの間(シールの部分)
- 内リンクとローラーの接点
- 反対側の2
- 反対側の1
ほんの一滴で大丈夫です。
ジャボジャボかけると大惨事になりますので気をつけましょう。
後輪を回しながら順番に一コマずつ。
やってるうちに、最初の場所が分かんなくなっちゃうので、私はカシメリンクの部分からスタートしております。うちのクラブマンちゃんは、訳あって(貰い物だっただけ)カシメリンクのみゴールドなのですが、外プレートに二個ずつあるピンの端っこの形状もカシメリンクだけ異なっていますので、見れば分かります。
三分ほどで一周しました。完了です。
マニアの方は、やはりローラーを一個一個回してオイルを馴染ませ、固着してないか確認するそうです(いわゆる「クリクリする」)。ですが私にはとても無理です。これで勘弁して下さいw
余談ですが、チェーンの内側から注油するのがセオリーという方(特に年寄りw)もいます。理由は回転時に掛かる遠心力。走行時に差したオイルが徐々に外側に浸透してゆくイメージなのでしょう。だけど内側から差すのって狭くて大変でしょ?スタンドというかステップの上辺りの僅かなスペースで四苦八苦せねばなりません。
でもね、オイルを浸透させるのは遠心力だけじゃないんですよ。
そもそもの重力があるし、表面張力(毛細管現象)もあるのです。なので外側からで全く問題ありません。21世紀を生きる賢い皆さんは合理的に思考して「楽」しましょうね。
さて、本題に戻りましょう。
一周したら、オイルが馴染むように後輪をぐるぐる回します。
最後の仕上げに余分なオイルを拭き取ります。
綺麗なウエスで軽~く2-3周回せばOK。
完成
できました。作業完了です。
ピカピカ、艶々。ヌラーっとウェットな感じになってます。美しい!!
まとめ
ということで写真ばっかり、手抜き感満載の投稿でございました(^_^;)A
市販のチェーンルブより飛散し易いため、若干頻度が多くなりますが、作業自体はそれ程手間隙かかりません。おそらく市販のルブよりもフリクションが少ないので、多少、燃費も良くなるはずです。
そして何より、見た目が抜群に美しい!!
リヤスポークの錆び防止にもなるし(汗)。
普通のチェーンルブに飽きちゃった方、気が向いたら試しにどうぞ。
ロードバイクからママチャリまで、自転車のチェーンにもおすすめ。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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