いつもご覧下さりありがとうございます。
先日ご紹介した、東京マラソン週末のミニベロ都内散歩で、「あれ?パンク?」…エアー抜けまくりで苦労したリアタイヤを修理いたしました。
普通の自転車と違って少し特殊な構造ですので若干難儀しましたが、いろいろ勉強になりましたので、備忘録として残しておきます。写真ばっかりですみませんが、興味のある方はご参考になさってください。
尚、毎度のことですが、以下、修理の仕方は自転車屋さんではない『素人』のやり方ですので、所々、間違いがあるかもしれません。あくまで参考程度にね。真似するときは自己責任で。
ではどうぞ。
コトの発端
何があったんや???という方はまずはこちらをご覧ください。⇒ミニベロで東京散歩
詳細は省略いたしますが、二日目途中から、どうもリアタイヤの様子がおかしく、交番で空気入れを借りて応急処置的にエアー注入しては、走る、を繰り返してやっと帰ってきたって話です。
タダね、なんか微妙な感じなんですよね。完全にパンクしてる訳でもないみたい。15分くらいは余裕で走れるんだけどね、気が付くと抜けているという。最後にエアーコンプレッサーで入れてくれた自転車屋さんも、「パンクはしてなさそうですね」と言ってたしね。
バルブのつけ根(バルブ根元)に微小な亀裂があるのか、あるいは虫ゴムの劣化か…。まあいずれにしても抜けているのは事実であります。
そして前輪は平気。抜けるのはリアだけ。後ろに荷重かけて乗ってたのも関係しているかもしれません。というのも…この折りたたみ自転車、例によって、おスペインの舶来のお品ざーますのでね、どうもイマイチ加工精度がアレな感じなんですよね。噂によると、ハンドルバー(ステム)の溶接の強度が不足しているようで、荷重をかけすぎると逝っちゃうらしいです。ポキっと…。アナオソロシ(((((((( ;゚Д゚)))))))
なもんで、なるべくハンドルに過重をかけず、後ろ重心を意識して乗ってたんですけどね、あれがタイヤさんに結構な負荷だったのかもしれませぬ。
タイヤの状態をチェック
まずは現状を確認します。普通の自転車と違うんで、パンク修理もメンドクサそうです。というかタイヤをリムから外すのが大変そう。8インチのタイヤ、想像以上に小さくてタイトです。
釘か何かが刺さってたり、あるいは亀裂のようなものは見当たりませんね…。指でつまんでみると…
へにょへにょです。シッカリ空気抜けてます(T_T)
とりあえず外してみた
では、まずはタイヤを外しましょう。
アクスルシャフトは六角レンチで外せます。左側から緩めてみました。
途中で供回りになっちゃいましたので、片側を固定しながら回します。ですが、同じサイズの六角レンチは一本しかありませんので片方はズバリ『指』で押さえます。チャリは楽でええわw
外れました。左側がナット(?というか短い方)でした。この青いのは何でしょうかね?ネジロック剤が塗布されてたのかな?
アクスルシャフトを抜くと…
パーツがちっちゃいですねえ。耐久性とかヤバそうですw
「6」みたいなやつはチェーンのアソビを調整するアジャスターですね。左右に一個ずつ。さっき外す前の写真撮っといてよかったです。設定角度がどの位だったかなんてもう覚えてませんからねw 危うく現状復帰できなくなるところだった。
後輪をずらししてフレームから外します。
チェーンを外せばリアタイヤが外れます。
外れました!!
ちなみに現在の全体図はこちら。
バイク(オートバイ)と違って室内でOKだし、倒したりもできるし、何でもアリで楽チンですw
状態を詳しくチェック、原因は…?
さてどうすべえか…。とりあえず、空気を入れてみて、どんな具合で抜けてるかの様子の確認をしてみました。何か分かったらその後で考えましょう。プロじゃないもんで。
結構パンパンに入れてみました。あんまり漏れてる様子はないんですけどね。シューシューといった音も聞こえません。で、せっかくなので空気圧ゲージで測ってみます。
おー、250kpaも入ってる。入れすぎたかな(^_^;)A
GBがいつも200-220くらいですからね。タイヤ交換でビード上げするときが300kpaくらいでしたっけね?少し怖いですw
ところが…
ふと気づいたんですけどね、タイヤの側面に規定値が刻印されてました。80PSI=5.6BARだそうで。5.6バールってことは560kpa!!
エェ━━━━━( ゚Å゚;)━━━━━!!?
そんなに入れて破裂せんのか???
コレだけの極小径車だとそのくらいの空気圧がないとダメなんでしょうね。知らんかった。で、よく見たら空気圧ゲージの目盛りも600kpaまであるんですね。そこ、使うトコなんや…w
さて、ホイールを外しちゃった後で今更何ですが、一応、バルブコアの緩みを見ておきます。下手するとこれで直っちゃう可能性もあります。特に今回みたいにゆっくり漏れてる場合は。おいおい、タイヤ外す前に見とけって(^_^;)A
バルブコアを締め直します。この『虫回し』も、上で出てきた空気圧ゲージもすべてGB用です。持ってて安心バイク工具♪
うーん、気持ち少し緩んでたような気もしますが、正常なような気もします。
とりあえず、この状態で一回エアーを充填して一晩様子を見ることにいたしました。
せっかくなので、規定の5.6バール目指して、「コンチクショー」っと頑張って入れてみました。空気入れが壊れるかと思ったw でもまあ400弱ですね。人力でこれ以上入れるのは無理な気がします。
明日どうなってるか。コレで抜けてなければバルブコアの緩みが原因だったってコトで一件落着です。さて…。
じゃじゃーん。翌朝の状態がこちら。
残念。ダダ漏れでした。(´;ω;`)
ということで原因はバルブコアではありません。パンク、もしくはバルブの根っこに亀裂があるか。いずれにしてもチューブを外してみるしかありませんね。こんな小さなタイヤのミミ出すの、手でできるのかしらね。
チューブの取り出し
では参りましょう。
まずはエアーを抜いてチューブをフニャフニャにします。
バルブコアの「ポッチ」を押すと空気が抜けます。
こんなにフニャフニャになりました。
指で押すとミミが落ちるのですが、なんせこんなに小さいタイヤのせいでしょうか、構造がタイトというかアソビがほとんどありません。外すのは難儀しそうです。
タイヤレバーを入れていきます。
何か変だって?鋭いですね~。
むかーし買った(多分100均の)パンク修理キットのタイヤレバーがなぜか2本しかなかったのです。1本どっか行っちゃった。コレばっかりは、たとえ千手観音でも三本ないとできませんからね。という訳で代用にバイク用のタイヤレバーを持ってきたのですが…デカすぎw でかいのを固定用にして、チャリ用の小さいレバーで捲っていきます。
片面が外れました。慎重にチューブを外していきましょう。
バルブと反対側から外していきます。タイヤの内側からつまみ出すように。ホイールのリムで挟んでチューブを傷つけないように慎重に作業します。それにしても小さいタイヤです。作業しにくい…(´・ω・`)
最後、バルブのところがスペースがないので難儀しましたが、なんとか外れました。あー疲れた。
チューブの状態をチェック
ではチューブを確認してみましょう。穴、開いてるかな?
パッと見た感じ、気になっていたバルブの付け根には特に傷や亀裂らしきものは見当たりません。かなり綺麗です。ですが…、チューブ表面に二箇所くらい1~2cmの縦傷が…これってもしかして外した時にこじったせいかも…(^_^;)A
まあとりあえず、空気を入れてみます。
静脈瘤みたいにバルブの近くだけエライ出っ張ってるんですが…。大丈夫なのか、これ(笑) そして、エアー漏れの様子はありませんね…。シューシューといった音はしません。うーん。
ということでパンク修理の定番、バケツに水張って調べてみましょう。
BINGO!!
写真ではちょっと見にくいけど、プクプクプクプクプクプクプク!! 泡出てました!! 穴開いとったw やっぱりパンクだったかw
しかし相当小さい穴のようです。泡が小さい。穴が小さいからちょっとずつしか漏れなかったんでしょうかね~。
少し見にくいですね。写真下手糞でスミマセン。バルブの丁度裏側(タイヤ接地面側)くらいですね、マジックでマルをつけてるところがパンク箇所です。ギューっと押さないと漏れないくらいな小さい穴です。
パッチでパンク修理
さっさとパッチを貼って修理しました。…正確に言うとじいじにやってもらいましたw 筋金入りの自転車暦を誇るじいじが喜んでサクッとやってくれました。助かるわ~。交換用の新品チューブ買わないで済みそうだわw
こんな感じです。パッチで修理済みです。
ゴム糊が乾いて定着するまで、念の為一晩置きました。エアー注入して再度バケツで確認してみましょう。
おおー、泡出ません。直ったわw 新品にチューブ交換しないで済みました。
チューブをタイヤに戻す
では直したチューブをタイヤというかホイールにセットしましょう。
パッチが増えてますねw
近くにあった別の傷、怖いので、予防ということで念の為貼っておきました。70Kgの負荷がかかると裂けちゃうかもしれんからね。
まずはチューブのエアーを抜きます。
バルブコアのポッチを押すだけだと、全部の空気が出切りません。浮き輪の空気を抜くように折り畳んで隅から隅までの空気を押し出します。
先にバルブをホイールの穴に通してしまいます。
少しずつチューブを入れていきます。挟んで傷つけないように慎重に。
結構、チューブが長いんですよね。タイヤより長いので余っちゃいます。ホイールに沿わせるというよりも、タイヤの内側へ押し込む感じで入れていきます。
途中で少しだけ空気を入れてやります。
タイヤの内側でトグロを巻いてるチューブがシャキっとしますので、ポジションを整えてタイヤの形状に馴染んでくれます。リムとタイヤ間での挟み防止にもなりますね。
空気を入れたり抜いたりしながら、なんとか全部入りました。中でチューブが変な風に絡まったりしないよう、空気を入れて確認します。
タイヤのミミを嵌める
ではタイヤをホイールに嵌めていきます。まずは一回エアーを抜きます。
バルブコアのポッチを押して空気を抜きます。そうするとタイヤ(ゴムの部分)をホイールリム内側へ押し込むことができます。結果対面(180度反対側)に少しだけ余裕ができて嵌め込みがしやすくなります。
タイヤレバーを使って少しずつ嵌め込んでいきます。レバーをこじってチューブを挟まないように注意です。最後はかなりキツクなりますので、タイヤレバーと180度反対側のタイヤを、ホイールリム内側へ押し込むのがコツです。そうすると少し余裕が生まれます。
できました。
一連の作業でホイールが傷だらけになってしまいました…とほほ。
車体へ取り付け
取り付け前に一応チェックです。無いとは思いますが、チューブ入れた時にこじって新たな穴を開けてる可能性もゼロではないので…(^_^;)A
エアーを注入。
コノヤローっと力任せに入れてみました。車体につけちゃうと、バルブの近くにフレームの障害物が多くてやり難いんですよね。今のうちに思い切りパンパンにしておきます。
おおー、いいですね。300kpa。規定の560には足りませんが、今日はこの辺で勘弁しといてやるか。実際、これ以上やると空気入れ(ポンプ)が壊れそうなのでw
車体に組んでいきます。外した作業通りに元に戻すだけなので簡単です。
チェーンアジャスターの角度はまったく覚えてませんが、外した時の写真で確認。時計で言うところの35分くらいの角度でした。撮っておいた助かったわ。
あと、アクスル(アスクルじゃありませんよ)ナットの謎の青色?のやつ。多分ネジロック剤だと思うのですが、とりあえず塗らずにそのまま組みます。最悪、直ってなかったら、また外さないとイカンから(汗)。数日経過後、完全に直ったのを確認してから再度塗布することにいたします。
やっぱりね、この細くて軽い(ステンレスかな?)アクスルシャフトだと、トルクかけて締めるとヤバそうです。キツク締めると、リアフォークも歪んで車輪を挟み込んでしまうので、抵抗が大きく車輪が気持ちよく回転しません。なもんで、微妙に締めを緩くする代わりにネジロック剤を併用しているのでしょう。
実際、「ほどよく」締めた時の感じだと、このままネジロック剤なしで走ったら、途中でナットをどっかで落としちゃう予感がしますw
完成です!!
テストラン
数時間放置した後、再度タイヤを手で確認しましたが…。Good!! 漏れてないようです。カチンカチン。負荷(体重)がかかってない状態では問題ないようです。
ということで、テストランです。デブが実際に乗っても大丈夫か確認しましょう。ついでに用事があったので、近所の郵便局まで走ってきました。往復約1.5km。
結果は…マル。直りました!!
ヽ(゚・^*)^☆.。.:*・゚☆祝☆゚・*:.。.☆^(*^・゚)ノ
チューブも買わないで済んだし。
あとは先送りしていたネジロック剤、ちょびっと塗布してアクスルシャフトを締め直せば作業完了です。
こちら、数年前にGBのフロントフォークをオーバーホールした時に購入したもの。まさかこんなところで使う用途があるとはw
開封後、だいぶ経過してますが、まだ固まらずに生きておりました。さすが日本の工業製品(ヘンケルだからドイツか?)であります。こういうのは100均とかはダメですよ~。意味無いです。
ロックタイト、高いですけどね。もったいないと思う方は自転車屋さんでオマカセの方がいいかもですね。
でも手抜きしてこういうのを塗らないお店があったりするんでアレですが(^^;)A
まとめ
原因を探りながら、様子見ながらの作業だったので、少し時間がかかりましたけどね。作業自体はさほど難しくなかったかな。道具(パンク修理キット、タイヤレバー他)も100均で揃うでしょう。エアゲージはなくても大丈夫です。
ただ、慣れてない方だとタイヤのミミを捲る&嵌めるのが少し大変かもしれません。普通のタイヤと違って径が小さいのでキツイです。まあ、「やってみたーい!!」という人以外は素直に自転車屋さんへ持っていった方が良いかとは思います。料金相場(作業代)も1000-1500円位だと思いますし。自分でやって新品チューブ切っちゃったりとか、二次災害になったら泣けますしね(^_^;)A
参考にしていただければ幸いです。
ところで…
空気が漏れた原因はパンク、すなわちチューブの小さな穴だった訳ですが…
そもそもの原因は何だったの?
これが謎であります。一応、チューブを嵌める前に、タイヤの内側を指で摩ったりして確認したのですが、突起物などは全くなかったのです。タイヤの外側は言うまでもなく、亀裂や、切り傷、何かが刺さったような跡は一切なし。
そうすると…考えられるのはやっぱりアレですかね?組み立て時の不具合かな?チューブに二箇所くらい、縦に長い(1.5-2cm程度)の傷がありましたからね~。この辺がおスペイン品質なんでしょうかね~。ブリヂストンでは考えられないけど。
あとは…少しエアー圧が低い状態で乗っちゃったのもあるかとは思うんですけどね。なんとなーく走ってる最中、尻が揺れる感覚というかね、サドルがズレるような感覚があったのは確かです。昔のプレリュードの4WSみたいなお尻がヨコに揺れる感じ。多分空気圧が少なくてチューブが撚れたりしてたのかもしれません。
その状態で歩道の段差を乗り越えたりすると、タイヤ径が小さい分、負荷が大きくかかるのは道理です。もしかしたらタイヤ内部でチューブを挟んじゃったりしてたかも。まあでも、使用回数、使用時間を考えるとね~。新品未使用とは言わないけど、ほぼそれに近い使用状況です。酷使とは対極。
まあデリケートに扱わないといけない商品なんでしょうね。実用一点張りのつもりじゃアカンよと。今さらですけど、8インチでノーパンクタイヤ(パンクしないタイヤ)っていうもあるようなんですけどね、値段がね、なにしろお高いのね。前後で17000円くらいするのw しかも重そうだし。
結局ね、今後は空気圧に注意して使うことといたします。パンパンに、破裂寸前くらいまで入れてね。
…でも、次に使うのはまた一年後かも。
本日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
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