いつもご覧下さりありがとうございます。
例のカウンターシャフトスプライン摩耗に端を発した大手術(大袈裟かw、)いよいよ意を決して、エンジン腰下クランクケースの載せ替え作業を実施しました。
前二回の話はこちら
⇒『カウンターシャフトスプラインの摩耗が延命限界!!遂に腰下O/Hか(涙)』
⇒『エンジン載せ替え?事前準備編 予備エンジン腰下状態チェックと磨き塗装他』
毎度のことですが、あくまで素人の整備日記です。
ご理解頂けていると思いますが、読者の方に同様な作業を勧めるものでは一切ありません。
とはいえ、多少は参考になれば…、
と、出来る限り細かな写真なども掲載するよう、努めてきたつもりであります。これまでは。
ですが…
今回ばかりは、ほとんど写真がありません。
組み間違いやボルト舐めなどのトラブルを回避すべく神経を擦り減らしながらの作業、なおかつ時間との戦いでイッパイイッパイ。細かな作業写真を撮っている余裕は、一切ありませんでした(笑)
備忘録としてもあくまでも個人的な思い出レベル。ですがまあ、全体の雰囲気程度お伝えできれば、ということで残しておきます。あまり役に立たないかもしれませぬが、お許しくだされ(^^;)
ではどうぞ。
三連休に作業敢行
7月のビックリ仰天発見から約二ヶ月。
猛暑のさなか、今年の夏はさほど乗りませんでしたので距離は全く伸びておらず、メーターもあれからせいぜい500km程度しか進んでおりません。地味に予備腰下のチェック等、事前作業を進めてみたものの、最終的な意思決定はダラダラと先延ばしして参りました。
ですが、鈴鹿のF1も近くなり、そろそろ何らかのアクションをとらねばなりませぬ。
と言っても、鈴鹿まで往復1000キロ弱です。ま、その程度は保つだろうし、帰ってきてからゆっくりやるかな、などど呑気にと考えておったのですが。一回組み直すとナラシとかも要るだろうし。
んで一応、現状を確認しとくか、と、試しに、スプロケカバー外してみたら…
もう丸坊主!! 溝の歯六個とも薄皮饅頭の皮みたいになっとる(^^;)
こういう摩耗の進行って、最後は鬼早いのね。わずか500kmでここまで…
これはもう危険過ぎて、鈴鹿なんかトンデモナイ、自宅から半径30km内で大人しくしとかんとヤバイレベルw
幸い今年の9月には三連休が二回もあります。
単純に、それなりな作業時間が掛かりますし、庭で整備するサンメカにとって作業場は青空。雨が降ったらアウトだし、日が暮れればタイムアップ。3日あれば多少は余裕があるかと。気候的にはまだまだ厳しい残暑ですが、もうやるしかない。
一回目の三連休は雨(台風だったっけ?)で涙を飲んだものの、翌週は土曜の午後からは好天。意を決して作業敢行であります。果たして…。
元々調子自体は絶好調、そのエンジンを敢えてバラさねばならないという涙目な状況。
そして素人作業ですのでね、当然ですが、二次災害が起きる可能性も低くはありません。余計なことせなんだら良かった…ということになるリスクも大(^^;)
最後は神にもすがる気持ちであります。ドキドキ…
第一日目 土曜日 午後
ということでここから作業記録です。
少ない写真に加え、多少なりとも気になったこと、覚えてることをダラダラと書いて参ります。あんまし脈絡が無いかも分からんけど、そのつもりでお付き合いくださいませ(^^;)
外装、他周辺パーツを外す
午後から雨が上がった土曜。
ホントは早朝から作業したかったんだけど、お天道様のご機嫌次第なので、こればっかりはしゃーない。残された日暮れまで数時間、エンジン本体を開けるのは明日やるとして、可能な限り外装パーツを外しておきます。
カウル、シート、タンク、サイドカバーと外します。
バッテリーも外し、ついでに液補充&充電器にかけときます。どうせ終わるまで長時間なので丁度よい。
ドライブスプロケ(当然チェーンも)を外し、その下のギアシフトアームも外してしまいます。セルモーターを外し、最初の難所、ツインキャブレターを外します。
クラブマン初期型整備の泣き所、ツインキャブの脱着はコツがある
サービスマニュアルでは、「まずリアフェンダーを外し…」とかトンデモ(怒)なことが書いてありますが、コツさえ分かれば、エアクリーナーボックス(ボルト五ヶ所+ヒューズボックスも外す)をやや後ろにズラすだけで何とか外せるのよね。
↑ボルトの穴のズレの通り、この数センチが勝負の分かれ目。
尚、当然ですがチョークワイヤーは事前に外しておきます。スロットルワイヤー(引き、戻し)はキャブをフレーム左側に引っ張り出した後に外します。尺が足りない(届かない)場合はハンドルを左に切るといいことがあるかも。
↓ブリーザーのタンクも先に外しとかないと、「絶対に」キャブが取り出せません。まさに知恵の輪。こじって周囲のケーブル類が断線しないように注意であります。
…と、エラそうに語っておりますが、小生も数年ぶりでしたので、かな~り難儀しました。
だいぶ忘れとるもんで、30分位掛かったかな。慣れると15分でここまで来るんですけどね、初めての方だと十人中九人は、きっと『絶望』で天を仰ぐことでしょうw
その他細々としたパーツも外しておく
ACジェネレーターとパルスジェネレータのカプラーも外します。
目印にマスキングテープを巻き、取り回しを忘れちゃうとアレなので、念の為デジカメで撮影(まだ序盤なので余裕ありw)
この他、クラッチケーブルとマフラーも外して初日は終了。
クラッチワイヤーはアジャスナットの回転数をメモしておくと、取り付けの際に多少楽(時間短縮)です。
ここまでやっとけば、明日は最初からドンドンエンジンをバラしてゆけます。特に、「時間の読めない(笑)」キャブを外しておくと、心の余裕が生まれます(^^;)
実際、ここまで2-3時間は掛かるからバカになりません。
エキゾースト、インシュレーターやエアクリーナーボックス、スターターギアなどの「穴」にウエスを突っ込み、タンクやシートを仮載せした上で、バイクカバーを掛けて、本日は終了。また明日。
第二日 日曜日 日の出~
生まれてこの方、寝付きが悪くて寝起きも悪い管理人、眠い目をコスりつつ、頑張って早朝から作業再開です。昨日、周辺パーツを外してるので大分楽。予報では終日晴天のハズなので、それだけは安心です。
ヘッドカバーを御開帳
まずはヘッドカバーを外します。
先にプラグコードとブリーザーチューブ(留め金を外すのにバイスプライヤーがあると楽)を外し、天井のボルト四箇所を緩めればOK。また、この後、カムシャフト他を外すので、クランクシャフトを圧縮上死点に合わせておきます。
手元の記録によると、ヘッドカバーを開けるのは、前回タペット調整した2013年以来、五年ぶり(約3.5万kmぶり)。それだけ好調、無問題で走ってたということですが、果たして…
…予想以上にキレイ♪ ノックピンの固着もなし。
ちゃんと計測しないと分からんけど、パッと見た感じでは、カム山、ロッカーアーム等も異常摩耗やカジリなども無さそうです。オイルがヒタヒタに溜まってますので、オイルラインもちゃんと稼働しているようです。あまり負荷が掛からないような走り方を意識してるってのもあるけど、マメに3000キロ毎にオイル交換してたのもあながち無駄ではなかったかな(^^)
ヘッドを外し、燃焼室の状態も確認
ヘッドからパーツを外してゆきます。
カムシャフト、サブロッカーアーム、カムギアシャフト周辺、テンショナーシャフト周辺も全て外します(今回は載せ替えだけなので、ロッカーアームシャフトはそのまま)。
外したパーツは、位置関係がグチャグチャにならないよう、バットにキレイに並べておきます。
サブロッカーアームの下にあるボルトホールキャップを二箇所外せば、やや難所のロングボルト四本(ヘッド⇔シリンダー)がコンニチワとなります。ここは絶対に「ナメたらアカン」箇所なので慎重に。予めラスペネを吹いて、浸透の頃合いを見計らってから12ミリの六角ソケットとKTCのスピナーでアタック。「パキッ」という例の音が鳴り響き、この関門も無事に通過しました。数年前に腰上リフレッシュした際に一度開けてるから今回は楽だったかもしれません。前回は何しろ12角のソケットが割れて焦ったあせったw
トップエンジンハンガボルトとオイルパスパイプを外し、干渉するモノが無くなったトコロで、ゴムハンマーで軽く叩き、ヘッドを外しました。
ピストンの状態も…パッと見た感じ、カーボンの堆積は少ないようですが、ヘッドの裏面、燃焼室の状態はどうでしょうか…?ひっくり返してみると…
写真で見ると真っ黒ですが、実際はごく薄く色が付いてる程度でそれほど酷くありません。割り箸で軽くこすった後、灯油を注いでみます。
この後、他の作業がテンテコ舞いで、結局6時間以上放置してしまいましたが、全く漏れはなし。バルブの気密性も問題無さそうです。本来O/Hの場合はバルブを外してイロイロやるのですが、今回はあくまで載せ替えだけで手一杯。コマケーことは見ないフリして前に突き進むのみ(笑)。
シリンダーとピストンを外す
続いてシリンダーです。
カムチェーンガイドとノックピンを外し、クランクケースに繋がっているロングフランジボルト四本にアタック。ここも失敗は許されない難関ですが…。こちらも前回の腰上オーバーホールから数年しか経っておりませんので、頑固な固着もほとんどなく、軽くゴムハンマーで小突いただけで素直に外れてくれました。
但し!! 難関では無い方の手前側の8ミリボルトのうち一つをナメかけてしまいました。スピンナーハンドルで強引に力技でリカバリーできましたが…焦る焦る(^^;)ヒヤヒヤ
シリンダーの状態もまあまあです。クロスハッチは消えかかっている感じもしますが、抱きつきの跡や変な線状痕などは見当たりません。ま、どっちにしろ今回はO/Hじゃないから、そのまま載せ替えるだけなんだけどね(^^;)
…とここでようやくピストンさんにもコンニチワ。ここまでで既にお昼近いです。急がねば。
ピストンピンがやや堅く、抜くのに少々手間取りました。
スカートの茶色い部分、若干燃焼ガスの吹き抜けた跡が気になりますが…、ピストンリングも廃盤で無いのよね。今回は兎に角割り切って載せ替え作業だけに専念であります。
ピストンを外したら、いよいよ今回の主たる目的、腰下の脱着へ参ります。あーここまで長かった(^^;)
マウントボルトを外し、エンジン腰下を脱着(載せ替え)
クラブマンのエンジンマウント的なボルトは五ヶ所あるのですが、トップハンガー(⇔ヘッド接続)とマフラージョイントのロングボルトは既に外れてますので残りは3箇所。
前回の「事前準備編」でもお伝えした通り、鬼固着⇒当日作業ストップ、という悲惨なコトにならないよう、事前に一度緩めて確認しておきました。その甲斐もあって、フロントエンジンハンガーステイとリアエンジンハンガーは簡単に外れたのですが…
最大の難関、一番ぶっといエンジンストッパーリンクのロングボルト、これ、前回確認した通り回るのですが…(↓は前回の写真)
実はこれ「左右で共回り」でした。うわ~。本日最大のピンチ。
この前「パキっ」て言ったから緩んだものと思い込んでたわ。
反対側(左側)の17ミリを固定しないと緩められません。
が、スピンナーハンドルは一個しかなく(ラチェットでは多分ギアが飛んでぶっ壊れる)、今から大工センターに買いに行くにも、生憎本日はじいじがクルマで出掛けてて足がありません(笑)。
しばし思案した結果…
あまり褒められたやり方ではないのですが、片側をトルクレンチで代用。
しかしそれでも17ミリのボルトの頭が薄いため3回位ソケットが外れて極軽くナメるという、もう心臓が止まりそうな思いをして…
何とか外れました。
あー死ぬかと思った。
マウントやハンガーのボルト・ナットが外れてしまえば、重さはそれほどでもありませんでした。大人一人でラクラク外せるレベル。フレームとの干渉もさほどなく、「知恵の輪」ツインキャブを外すより全然楽でした。(しかし、ここまで外すと自転車と変わらんなぁw)
せっかくなので、普段アプローチできないエンジン下側や裏側のフレーム錆び落とし⇒ラッカーを吹き、ちょっとだけキレイキレイにしてあげます。この辺はDIYならではの自己満足であります(^^) ヘタってたマウントのゴムも手元に在庫部品があったので新品に交換。
逆の手順で新しい(?)腰下を載せます。載せる方もさほど力が要る訳でもなく、難なくイケました。
フロントハンガーとリアハンガーのスラストマウンティングラバーもたまたま四個、純正部品の在庫を持ってたので、ここも新品に交換しときました。普段見えるところなので、外観的にも締まってイイ感じ。
先程難儀したエンジンストッパーリンクは、Oリングを新品に交換、カラーの順番を間違えないように組み直し、モリブデングリスを盛って通します。ただまあ、このロングボルトはなるべく近い内に程度の良い中古部品を探して交換とかんとあかんね。次固着したら外す自信が無いわ。
ということで、ここで日没サスペンデッドゲーム。
外した部品を屋内へ保管し、車体にもウエスとゴミ袋で厳重に防水を施し、カバーを掛けてまた明日です。設備も工具も揃ってない素人作業はやたらと時間が掛かるのでありますね。明日中に終わるのだろうか…。
第三日目 月曜日(祝日) 日の出~
さて続きです。三連休の三日目。もうアトがありません(^^;)
本日も予報は快晴で、天気の心配はありませんが、明日はお仕事が待ってます。何とか今日中にカタを付けねばなりませぬ。
まあ バラす方は全部済んでるので、想定外の、「固着で外れない」「ボルトがナメた」「ボルトが折れた」…といった「悪夢」が起きるリスクはそれ程ありません。なのである程度時間は読めるものの、組み上げる方も「知恵の輪」が多いクラブマン、まだまだ予断を許しませんw
参りましょう。
シリンダーとヘッドを組み付けてゆく
昨日バラしたのと逆の手順で、サクサク組んでゆきます。
エンジンオーバーホールでは地味に面倒で手間の掛かる、ガスケット剥がし⇒オイルストーンで面出し⇒ネジ穴タップさらい、の手順。前回のO/Hから年数が経ってない為か固着も少なく、割と楽に進みました。というか、ガスケット使い回しでもイケルんじゃね?と思いましたが、ケチったせいでオイル漏れなんかしたら最悪、もう一回開けるのなんてゴメンですので、問答無用で新品に交換しました(当たり前かw)
多少弄った箇所は、
- ピストンクリップを新品に交換(在庫が余りまくってたので)
- 昨日ナメちゃった8ミリボルト(シリンダー⇔クランクケース)は2本とも新品交換
- カムチェーンガイド(EX側のスリッパ)の溝がボロボロだったので、在庫の中古良品に交換
- ヘッドのエキゾーストのスタッドボルト(⇔マフラー)がサビサビだったので四本全て新品交換(外すのに少々タイムロスしてもうた)
…という感じで、ところどころ新品部品に交換しつつ、サクサク組み上げてゆきます。ここまで順調。
カムシャフトやらなんやらをセットする前に、クラッチケース側を多少弄ります。
前回の記事をご覧頂いた方はご記憶にあるかもしれませんが、過去にここからドナー部品を多数供出しておるので、それらを元に戻さねばならないのであります。具体的には、
- パルスジェネレーター
- スターターアイドルギア(ベアリングは新品に交換)
- クラッチカバーそのもの
…この辺を、昨日降ろしたエンジン腰下より全て移植します。ま、元々こっちの部品だったので里帰りですけどね。あと、ついでにオイルフィルターも新品に交換しておきました。
この辺の作業が地味~に時間が掛かり、あっという間にお昼。クライマックスの「半分、青い。」も見とかねばならんし忙しいな(^^;)
ヘッドのカムギア、テンショナー、カムシャフト他をセット
クラッチカバーを閉じたら、あとはヘッドを残すのみ。だいぶゴールが見えてきました。少なくともヘッドカバーを閉じるところまで済んでしまえば、多少雨が降っても大丈夫。最悪、残りの作業は来週末まで先延ばし、という手も無くはないですからね。
クラブマンヘッド組み上げ時の難所…と言う程でも無いのですが、テンショナーリフターの取り付けとカムギアのセットはやや分かりにくいのですね。テンショナーを緩めないとカムチェーンを掛けられないので、その為の専用工具が要るのですが、実はコレ、代用が可能。何度か経験してる私のサービスマニュアル該当ページにも備忘録的に手書きのメモというか絵が描いてあるのですが…
すっかり忘れとる(笑)
細い六角レンチとソケットを使う、というのは思い出したのですが、どこにどうやってセットするか全く忘却の彼方。うーん困ったな、としばし格闘すること数十分、やっとの思いでセットできました。
写真が無くて申し訳ありませんが、リフターの小穴に六角レンチを差し、右側に傾けたら戻らないようにスペーサーとしてソケット(ドライバーなどでも可)を左側ヘッド壁面との間に挟むという、極めて単純なやり方です。注意点としては、テンショナーシャフトのロックボルトを先に締めちゃってると曲がりませんので、ロックボルトはまだ締めないこと。あと工具類を下に落とさないように細心の注意を払うこと。
てな感じで、カムチェーンを掛け、サブロッカーアームを取り付け、カムシャフトもセット。
サービスマニュアルでは、カムシャフトのギア二枚をボルト留めしてからセットするようになってますが、上から手でグイっと押し込んで固定し、その隙きにホルダーを締め込んでしまうという「手抜き」な方法もあります(決してオススメはしませんが)。てか毎度それでやっとります。※押し込んだ時に二枚のギアの穴が真っ直ぐに貫通しているか要確認です。逆側にズレることもあるので。
あと「カムシャフトIN-カムチェーンスプロケ-カムシャフトEX」の三枚の歯車がズレないように、なるべく横一線ににフラットにセットするとメカノイズが小さくなるらしいです。カムホルダーの締め方によってはミリ単位でズレるんですよね。
もうこの辺まで来ると写真が一切ありません。
作業するだけで目一杯、テンパってる証拠であります。連日の酷使で腰もバキバキだしねw
一応、手動でクランキングをしてみて問題が無さそうなので、良しとします。タペット調整も端折り。
新品の銅ワッシャーを4個用意し、オイルパスパイプを取り付けます。ヘッドの隅々まで大量のエンジンオイルを満遍なくぶちまけ、ヘッドカバーを閉じ、規定トルクで締めます。ヘッドカバーとオイルパスパイプのオイルラインは予め、パーツクリーナーで詰まりがないかチェックしておきました。
ブリーザーチューブを繋ぎ、最後に規定量までオイルを足せば一応作業完了。エンジン載せ替えの実作業はここで完了です。やったね♪ (まだ動くか分からんけどw)
周辺外部パーツの原状復帰
エンジン修復は一応ゴールとなった訳ですが、マフラーも取り付けてない状態エンジンを掛けたら死ぬほど近所迷惑であります。というかそれ以前に、セルモーターもキャブも付いてないので、そもそも起動できませんけどね。ということで引き続き、作業は続くヨどこまでも。頑張りましょう。
取り敢えず時間の読めないキャブは先送りして、…
フロントスプロケ、ドライブチェーンの取り付け
今回の主たる目的だったカウンターシャフトのスプライン摩耗、腰下移植の結果『マッサラ』になりましたので、何はともあれこの成果物から着手です。ちょっと嬉しい。フィキシングプレートは当然ですが、折角なのでスプロケも新品の純正品に交換しておきました。
…と外す時は簡単だった(やっぱり摩耗のせいだったんだろな)のですが、取付はそのままでは不可。セオリー通り、リアホイールのアクスルナットを外し、チェーンアジャスターを緩め、リアホイール車軸を前に押し出して…と、あーメンドクサイ(涙)。一度緩めると、最後にチェーンのアソビ調整までやらないとイカンのでメタクソ時間が掛かりました。しんどー。
ギアシフトアームの取り付け
シフトペダルですね。これはハメるだけなので簡単。
ですが、ちょっと嬉しい誤算というか。前の腰下の時は噛み合わせがグラグラだったのが、新しくしたらピタッとハマりました。前の腰下、カウンターシャフトだけでなく、ギアシフトのスピンドルも摩耗してたのね…。どっちもリフレッシュ出来てよかったよかった。
…とここまでやって本日も日没サスペンデッドゲーム。
一応、ヘッドカバーは閉じたので、後日ゆっくりやるしかありません。明日以降の仕事の合間に時間を取って…と行きたいところですが、予報はずっと雨…。どうするかなあ。
第四日目 四日後の金曜日 日の出~
ハッキリしない天候と月末の忙しさで、なかなか続きが出来なかったのですが、土日に台風が来るってんでシャレになりません。ヤバイヤバイ。合間の金曜は一日晴天との予報でしたので、木曜までに何とか仕事を片付け、金曜朝からコッチに専念です。
周辺外部パーツの原状復帰 つづき
マフラーの取り付け
まずはマフラーからです。初期型のクラブマンは2本あります。あーめんど。
マフラージョイント(エキゾーストとの接点)は熱で表面がボロボロだったので、在庫の中古美品に交換しました。また左側のカラーもサビサビのボロボロ(最早変形してる?)だったので、予め近所のバイク屋さんに頼んで純正新品パーツ買っておいたのですが…、在庫品が手元にありました(涙)。たまにやらかすチョンボであります。
ヘッドのところで触れましたが、エキゾーストのスタッドボルトを4本(フランジナット4個も)新品にリフレッシュしましたので、気分的にも見た目的にもイイ感じになりました。バイク屋さんはこんなとこまでやってくれませんし、あくまで自己満足ですが、こういう機会でもないとナカナカできないからね。
尚、マフラー取り付けも数年ぶりだった為すっかり手順を忘れており…、
リア側をステップホルダーの外側に仮組みしちゃって「何かハマらんなぁ…」⇒やり直し、とか、折角取り付けたギアシフトアームを外さないとマフラーが付かない、とか、朝一から迷走しまくりです(^^;)
キャブレターの取り付け
マフラーが付くと大分バイクらしい形に戻ってきました。残るは最後の難関、「ザ・知恵の輪」のツインキャブです。
ここは過去に何度も苦労してるので、行程は記憶に染み付いております。なので、やっとこさっとこではありましたが、20分程度で無事装着完了。ホッと一息ついたその時…
スロットルワイヤー付けるの忘れてた Orz
…
…
…3分ほど固まったまま、「何とかならんかな?」と思考してみましたが、やっぱり無理だよね。
ただでさえ取り付けし難い取り回しなのに、車体に載せた状態で尺がギリギリのケーブルのタイコを通すなんて(しかも下からグルっと一回転)、マイクロスコープで腹腔鏡手術をやるようなモンです。どうあがいても不可能。
…ということで振り出しにもどる。
苦労して取り付けたキャブを、コンチクショウ、コンチクショウともう一回外し、スロットルワイヤーを取り付けてから、再度車体に戻します。もうイヤ(TдT)
でね、もう愚痴になっちゃうけど、スロットルケーブルがまた、そのままだと尺が足りなくて付かないんですよね。ハンドル側のスイッチボックスを開けて、グリップ側のスロットルケーブルを一度開放しないと届かないのです。アッチを弄るためにコッチを開けて…と。組み上げてんだが分解してんだか分からんくなってきます(^^;) 一回外すとアソビの調整もやり直さなアカンもんでメンドクサイしね~。
セルモーターの取り付け
脳みそがトロケそうになりながら、一時間以上掛かってようやくキャブも元通り付きました。
最後に、ズラしてあったエアクリーナーボックス(ブリーザータンクも取り付け)も元の位置に戻してボルトで固定します。
ここまで来ればもうあと僅か。セルモーターはボルト二箇所と接点のナットだけなので簡単です。配線の取り回しだけ注意して取り付け完了。
クラッチケーブルの取り付け
これも簡単なんですけどね、取り回しだけ間違えないようにサービスマニュアルで確認します。アジャストナットをユルユルにしちゃってるので、アソビの調整に少々時間が掛かります。あーめんどくさい。
その他電装類などの原状復帰
ACジェネレーターとパルスジェネレーターのカプラーを接続し、バッテリーを取り付け。
…ということで、ここで試しにセルモーターでクランキングしてみました。ドキドキ…。
ですが、キュンキュンという音とともにキレイに回りました。よかったよかった。
ここまで来ると大分安心であります。
試しにエンジン始動
つーことで、新品のプラグをセットし、プラグコードを戻します。
ガソリンタンクを載せ、フューエルホースをキャブに接続し、コックを開き…。チョークレバーを引いて恐る恐る、スタータースイッチを押すと…
3-4秒程度でブルルンッっと快調に始動しました!!
最初は多少時間掛かるかな?と思ってたのでちょっとビックリ。
アイドリングも安定してるし、スロットを開ければシッカリ回転も付いてきます。エンジン音も良好です。シートを取り付け、軽く近所を流してきましたが、トルク感もあり、特に問題無さそうです。
ホット一安心。直りましたわ(*^^*)
ちょっとだけ点検と調整
特に問題ないとは思うのですが、多少気になる点だけチェックしておきます。
電圧の計測
暫く放置してたので、ACジェネレーターがキチント発電してるか確認します。断線してる可能性も無い訳じゃないし。
バッテリーのターミナルにテスター(DC)に端子を接触させ、電圧を計測します。①エンジン始動前②アイドリング時③スロットル開け、と計測して電圧が上がればOK。ですが…。
2日間目一杯充電した直後なので、バッテリー自体が「ギンギンだぜ♪(清志郎風に)」
静的電圧が14V近くもあるため差分が分かり難いという。15Vを超えた辺りでレギュレーターの作動と思しき電圧低下が入るので、振れ幅がごく僅かなんですよね。まあ大丈夫かな。
オイルポンプ(とオイルライン)の作動チェック
地味ですが結構重要なパーツであるオイルポンプ。こいつが作動してないと全てが水の泡であります。実際の稼働状況は見えませんが、オイルパスパイプの熱の感じではちゃんと稼働しているようには思えますが…。
念の為、後日ヘッドカバーを開けて、オイルが上がってきてるかを目視で確認することにします。
タペット調整(メカノイズ?)
ヘッドを組んだ際に「メンドクサイから端折った」と申しました。
まあ実際さほど広がっているはずはないのですが…。
なんとなーくですが…
ヘッドの辺りから、微妙にメカニカルノイズが発生してるようなのですよね…
カンカンカンカン…みたいな感じで、回転数に合わせて聞こえてきます。
ある程度のタペット音は仕様だろうし気のせいのような気もするんだけど、前はもうちょっと静かだったような気もするし…
ということで一回ヘッドカバーを開け直して、バルブクリアランスをチェックしてみました。
結果的には微妙に広がっているものの0.05ミリ位の誤差程度(前回調整は多分五年前=その後3.5万㌔走行)。折角なので、一応既定値(IN0.05ミリ、EX0.08ミリ)に合わせておきましたが…。
その後、エンジンを掛けてみてもさほど変わらず。
ということはタペットが原因じゃない訳ですよね。まあそもそも今回の移植作業前に音は静かだった訳で。
今回移植したのは腰下だけ、つまりヘッドとシリンダーはつい先日まで実際に走ってたソックリそのママです。なので変化点があるとすれば、組間違いか、どこかのボルト・ナットが緩んでるのか。あと考えられるのはカムチェーン(移植した腰下のもの)でしょうか…。
前のより断然状態が良さげなこちらの腰下の方が、カムチェーンだけ伸びてる、なんて考えにくいよなぁ。
まとめ
ということでなぐり書きのような感じで恐縮ですが、一通り日記的にまとめてみました。
最後の方はほとんど写真も無く、疲労と焦りで次第に心の余裕が無くなってゆく様をお察しいただければと思います(笑)。
あまり参考にならないかもしれませんが、興味本位でお読みいただければ幸いです。
一番最後のメカノイズに関しては、まだ原因を(というか事象も)特定できておりません。
「気のせい」という可能性も結構あったりするんじゃないかと思うんですけどね。というのも…、今回組み直した結果、何故か排気音が静かになったのであります(笑)。ヘッドとマフラー関係ないのに。
以前はボボボボ…と割と「レーシー(笑)」なサウンドだったのが、「ポンポンポンポン…」とカブのような排気音になってしまいました。多分、エキゾースト周りの部品を交換したせいじゃないかと思うのですが、要するに前は音漏れしてたのかも…(^^;)
排気音が小さくなったせいで、小さなメカノイズが気になるようになっただけ、というのもあながち間違いではないような気も…するようなしないような。アホですね。
ただまあこのまま、というのも気持ち悪いですからね、後日、時間を取ってヘッド内のカムシャフト他一式を組み直した方が良いかな?と考えております。その際に何か分かればまた追記したいと思います。
本日も最後までお付き合いくださりありがとうございました。
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