いつもご覧下さりありがとうございます。
手作り自家製ビール第五弾です。ここまでの流れは…
1.ビールキット(道具)準備編
2.モルトエキス缶(原料)発注編
3.予備知識編
4.一次発酵仕込み編
いよいよ一次発酵が終わり、最も楽しいビン詰め作業であります。ワクワク♪
ではどうぞ。
温度管理の状況は…
さて一次発酵の仕込み翌日です。
何それ?という方は先にこちらをご覧くださいませ。⇒『一次発酵仕込み編』
保温ケースに入れてはいるものの、朝晩は0℃近くまで冷え込む二月の下旬です。ちゃんと上手く行ってるでしょうか…?
容器蓋(天井)に泡がくっついた跡が結構ありますね。『湯たんぽ』(お湯のボトル)を外へ取り出して数分待ち、温度計を確認してみましょう。
ちょっと写真では見にくいですけど、28℃あたりでしょうかね。それほど下がってませんでした。このまま日に二回くらい『湯たんぽ』を交換してやれば問題なさそうですね。
ちなみに温度を確認する際は、一度『湯たんぽ』を箱の外へ出すことをお忘れなく。この温度計、本来はバケツ内の水温を計るためのものですが、近くに熱湯があるとその周囲の気温を拾ってしまいます。なので「えーっ40℃もある」ヽ(ill゚д゚)ノ 、…と早合点しないように注意しましょう。
一次発酵完了
…ということでその後三日、仕込みの日から数えると丸四日、約100時間経過した2/24(金)、ほぼ発酵も止まったようですので瓶詰め作業、すなわち『二次発酵』の準備に移ります。厳密に判断する為には比重計を使うべきですが、経験上、ウォーターキャッチャーを見て発酵が止まっていることが分かればほぼ大丈夫です。
一応、蓋を開けてみて、泡の状態も確認しましょう。こんな感じで泡がほぼ消えているはずです。
また念の為、味見をしてみると良いでしょう。糖分の「甘み」がなければ発酵終了のサイン。
この段階で既に「酒」としては出来上がっております。ですが、ビールに必須のシュワシュワ「炭酸」が未だありません。気の抜けたビール状態です。炭酸を足す為に、次のプロセス『二次発酵』へ移行します。
それが終われば完成です!\(^o^)/
容器(ビンやペットボトル)の消毒
それでは瓶詰めの準備に入ります。今回用意したのはこちら。
メインは伊藤園のトマトジュース、約900mlのペットボトル。最初に仕込んだ量が約20-22Lありますので、20本程度を用意。その他500mlのペットボトルや250-400ml程度のコーヒーの空き缶などを再利用。でかいボトルばかりだと、ついつい飲み過ぎちゃいますからね(^_^;)A
ちなみにトマトジュースのボトルはこの伊藤園のヤツが丈夫でおすすめです。プレスラインがいっぱい入っているので変形しにくいです。aveで一本128円くらいかな?我が家の生活圏では最安です。イオンのやつはのっぺりと平らな表面なので、炭酸が充満してくると膨張してヤバイです(汗)。
カゴメは…高いので滅多に口に入りませんw カゴメ、美味いけどね。
ちょっと脱線しますが…
密閉度とか強度、保管状況等を考えるとホントはビンの方がベターです。
一時期こんな小瓶も集めたりしてたのですが、なんやかんやで打栓器とか王冠とかまた荷物が増えるし、やっぱり瓶は重くて洗うのも大変。小瓶だと、瓶詰めの作業工数(時間)も実質倍以上掛かりますので、結局全部捨てちゃいました…いや、捨てるの大好きな家族の視線に堪えられなかっただけですが(^^:)
こだわる方はトライしてみてもよいでしょう。ラベルも自作したりしてね。
では話を元に戻しましょう。
消毒作業の前に大事なことを。
このあと、アルコールを液体のままドボドボかけたり、容器から容器へ移したりします。
なので、次のことを絶対に忘れないでください。
火気厳禁!!!!!!!!!!!!!
最近は便利な世の中になったもんで、当たり前のことに気づかない、認識できないことがままあるもんです。カセットコンロのボンベを加熱して爆発させちゃったりとかね。もうありえんだろ!! と思うのですが。
消毒用アルコール=燃料そのものであります。
引火したら洒落にならんで。
わかったね!!
尚、一次発酵仕込み時と同じく、キッチン台、自分の両手の他、必要な部分はアルコールスプレーで消毒しておきます。
では参りましょう。
小さめのタッパーに消毒アルコールをドボドボ入れていきます。
まずはキャップを全部消毒します。
一つずつドボンと漬けて、凹部を下にして山積みにして置いておきます。受け皿の丸い容器(金色っぽいやつ)はビールキット(モルトエキス)缶の蓋ですね。ちょうど良いサイズなので重宝してます。こうしておくと、不要なアルコールが下に落ちますので、作業が全て終わったら、最後に回収します。まずは一通り、全部のキャップを先に消毒してしまいます。
キャップの消毒が終わったら、一本ずつボトルを消毒してゆきます。
最初にボトルの『口』を消毒。
続いて漏斗を使ってアルコールを注ぎます。下の方に少し溜まる程度。オンザロックでいうところのダブルかトリプルくらいで大丈夫です。
入れたら蓋をしてシェイク!!シェイク!!
終わったら次のボトルへ移します。
終わったボトルは、とりあえず逆さまにして置いておきます。
中の余分なアルコールが下に落ちますので、あとで回収です。1分ほど置いたら軽く蓋をして、逆さまに、キッチンの端から並べて置きます。
しばらく30-40分放置すれば余分なアルコールが下(キャップ内)に溜まりますので、あとで回収します。
このルーチン作業を繰り返して、全部のボトルをシェイクします。途中でアルコールが減ってきたら、都度、足してやりましょう。
最後の一本まで終わったら、受け皿に溜まったアルコールを回収します。
キャップとボトル口をドボンしたアルコールも回収。
逆さまに放置したボトル内のアルコールが下に落ちるまで、30分くらい待ちます。
30分経ったら…
一本ずつ、キャップに溜まった余分なアルコールを回収します。
大き目のタッパーを受け皿にして、ビシャッっと叩きつけるように。スナップスローで手首を利かせましょうw
あまり出てきませんが、ボトルも一応振っておきましょう。
で、全部終わるとこの状態になります。
ボトルもキャップも全部消毒完了した状態です。それでは瓶詰め作業に参りましょう。自家製ビール作りで一番楽しい瞬間です♪
プライミングシュガーの準備
まずはスティックシュガーを用意。
業務スーパーさんの激安品です。一本6gの品。100本入り。こちらをプライミングシュガー(炭酸発生用の砂糖)として使用します。
おさらいすると…。
瓶詰めする際に、この少量の砂糖を一緒に入れてやります。すると活動停止中の酵母さんが、『エサ(=砂糖)がキター!!』ってんで発酵を再開いたします。で発生した炭酸ガス、一次発酵とは違って今度は出口のないビン内ですので、行き場を失って液体内へ溶けてゆきます。無事、シュワシュワ炭酸のできあがり、という仕組みでございます。
たくさん入れると強炭酸、少しなら微炭酸。ビール量に対するプライミングシュガーの目安はブリューランドのHPに記載がありますのでご確認下さい。ウチの場合は、だいたいトマトジュースボトル一本でこのスティック一本くらいですかね。小さいボトルは適当に按分します。
こんな感じです。ビールを入れる前に先に砂糖を入れてしまいます。後からだと泡立って入れにくいので。
準備編でも書きましたが、このプライミングシュガー、普通の砂糖を使っても問題ありません。でもね、一回ごとに重さを1g単位で量るのがヒジョーにメンドクサイのです。また、ボトルの口に入れるときも漏斗みたいなモノを用意しないとコボれちゃうんですよね。
なので最初からキッチリ重量が量ってあるスティックシュガーが楽でおすすめです。入れるのも簡単だし。少し割高ですけどね。
ビン詰め実作業
それではタンクを開けましょう。まずは保温ケースの蓋をオープン!!
タップ(蛇口)は下に付いてます。このままだとビールを出せませんので、保温ケースの下の部分も取っ払います。
20kg以上あります。重いので慎重に。
下の発泡スチロールを床へ落として、なんとか設置完了です。一応、タップの口の辺りもアルコールを吹いておきます。
少しだけ蓋を開けます。
こうしておかないと、ビールを注いでいるうちに、中の負圧が高くなって、最後はウォーターキャッチャーの水を巻き込みながら空気が逆流して入ってきてしまいます。ウォーターキャッチャー自体を外してしまっても良いです。
では一本ずつ…
至福の時間でありますw
こちらは500mlペットボトル。お茶かなんかが入ってた奴かな?
ボトル大も。トマトジュースのペットボトルです。
結構泡立ちますので、溢れそうになったら落ち着くまで少し間を置きます。三本くらいずつローテーションするといい感じで作業できます。
最終的に、満タンにしてはいけません!!
最後は少し上の方を空けておきましょう。満タンににすると破裂します。蓋はキッチリと閉めましょう。
そしてあんなにたくさんあったビール。もう最後、あと少しです。
下の方は少し傾けないと出てきません。底に溜まっている『澱(オリ)』が混ざると雑味になりますので慎重に。
保温ケースに設置
で、全部詰め終わった状態がこちら。
一次発酵時に使った発泡スチロールの保温ケースは、二次発酵でも使用します。
同じく一次発酵で使用した『湯たんぽ』の麦茶ケースに熱湯を注いで真中あたりに設置。
熱湯に直接触れないように、ボール紙で仕切ってあります(見にくいけど)。
一次と同じく、こうしてエール酵母の適温である18-26℃にしてやることで、スムーズに発酵が進みます。
右の写真ですが、金魚水槽用の温度計を入れておきます。まあ、なくても問題ありません。
気分程度ですw
蓋を閉めれば作業完了です。
「潜望鏡」の穴も塞いでみました。保温ケースの中は常夏、南の島状態です。
あとは待つだけです。数日すればめでたく自家製手作りクラフトビールの完成です!!
マニュアル等では一応、二週間~一ヶ月程度置くと「飲み頃」ということになっているようですが、数日すれば飲めますw 私が初めて作った時は、嬉しさのあまり毎日ジャンジャン飲んじゃって、二週間経つ前に飲み終わってしまいましたw
ちなみに半年くらい置くと驚くほど美味しくなるそうです。もちろん知りませんがw
おまけ
バケツ(タンク)の底に溜まった澱(オリ)は、捨てるのはもったいないので取っておきましょうね。
これ、ズバリ、ビール酵母です。なので、理屈上は再利用可能なはずです。毎回モルトエキス缶を買うと一緒にイーストが付いて来るので、再利用することはありませんけどね。例えばこれを少量、100%オレンジジュースに混ぜれば果実酒ができるはずです(酒税法違反にならないよう希釈して度数に注意!!)。
そしてこの澱、実は栄養満点です。いわゆる『健康食品のビール酵母』そのものであります。「エビオス錠」や「強力わかもと」はまさにコレ。お腹の調子が良くなりますよ~。毎朝ヨーグルトに混ぜれば快便そのもの。でもまあ、わざわざこれを飲まなくても、毎日自家製ビール飲んでいるだけで十分ですが。
ということで思案の結果、我が家では庭の肥料に活用しております。盆栽やってる人なんかに聞くと、植木が元気ないと、名人は日本酒あげたりするって言いますもんね。実際に使う際にはかなり薄めにして撒いた方がよいそうです。よろしければご活用下さいませ。
(2017.6.8New!!こちらもどうぞ⇒『捨てちゃう澱(おり)=ビール酵母の再利用!!整腸サプリの代用、肥料、ピザ生地など』)
最後は容器を綺麗にお掃除。次のモルト缶が待ってますからね~。
まとめ
ということで二次発酵編でございました。
以上で自家製手作りクラフトビールシリーズ、終了です。
ここまで、
1.ビールキット(道具)準備編
2.モルトエキス缶(原料)発注編
3.予備知識編
4.一次発酵仕込み編 オススメ
5.二次発酵瓶詰め編←この記事
…と続けて参りました。全てご覧くださった方、ありがとうございます。分かり難い箇所も多々あったかと思いますが、お役立ていただければ幸いです。
これから暖かな春がやってきて、春が過ぎればビールが美味しい夏です!! 缶ビールもいいですが、たまには手作りの自家製ビールもなかなかいいですよ~。是非楽しいビールライフをお送り下さいませ。
最後に締めということで、こちら今回のモノではありませんが、ジョッキに入った画がありましたので一枚どうぞ。
美味そうですね~。これはアンバーエールかな?
きめ細かで綺麗な泡ですが、恐らくこれはインチキでしょうw 後ろにチラッと写っているスタバのミルクフォーマーのなせる業ですね(^_^;)A
興味のある方はこちらもどうぞ⇒『自宅でエスプレッソ応用編』
最後の最後に…大事なことをもう一回言います。
くれぐれも火気厳禁ですよ!!
本日も最後までお付き合い下さりありがとうございました。
こちらもどうぞ
⇒『手作りビール予備知識編』
⇒『ビールキット道具準備編』
⇒『モルトエキス缶(原料)発注編』
⇒『一次発酵仕込み編』
⇒『捨てちゃう澱(おり)=ビール酵母の再利用!!整腸サプリの代用、肥料、ピザ生地など』
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